2019年05月02日

ゲームマーケット2019春にて「アンダーウォーターシティーズ」を出展します



 数寄ゲームズは5月25,26日に開催されるゲームマーケット2019春「蒼猫の巣出張所」ブースにて「アンダーウォーターシティーズ」を販売します。
 ゲームデザイナーはVladimír Suchý、アートワークはMilan Vavroň、出版元はチェコのデリシャスゲームズです。去年のエッセンシュピール2018にて初めて発売された骨太のワーカープレイスメントゲームの日本語版になります。

 プレイ人数は1-4人、プレイ時間は人数*40分、対象年齢12歳以上。プレイ時間の1人あたり40分は表記としては相当な重さです。
 イベントでの販売価格は7500円になります。こちらはイベント後も一般流通を予定しています。また、ゲムマ当日の販売予約の受付を後日行う予定です。

 「アンダーウォーターシティーズ」は、人口過剰になった未来の地球で最高の海底都市を建設するために競い合うゲームです。様々な建物を建設して収入を増やし、最終的には陸に残っている人々に生産物を輸出することで勝利点を獲得します。
 ゲームは10ラウンドに渡って行われ、それぞれのラウンドには3回の手番があります。つまり用意された30回の手番の中で効率よく海底都市を作らなければなりません。
 プレイヤーは手番に手札から1枚のカードをプレイし、同時に1つのアクションスペースを選択します。
 カードは、即時に効果が発生するもの、永続的な追加効果をもたらすもの、ラウンドごとに1回使用できるもの、生産時に追加の生産物をもたらすもの、ゲームの最後にボーナス点をもたらすもの、の大きく5種類があります。











 カードとアクションスペースにはそれぞれ黄・赤・緑の3色が割り振られていて、カードとアクションスペースの色が合致した場合、プレイヤーはアクションスペースの利益だけでなくカードに描かれた効果を同時に得ることができます。ここがこのゲームのユニークなポイントです。



 従って、アクションスペースと色が一致したカードをプレイするのが最も効率的です。しかしながら、アクションスペースは早い者勝ちなので手番順によっては狙っていたアクションスペースを先に使われてしまうこともあるでしょう。
 カードの効果を優先するためにアクションスペースを諦めるべきでしょうか? 次の手番が回ってくるまでにあなたの使いたいアクションスペースは残っているでしょうか? プレイヤーは手札を睨みながら最善のアクション選択に頭を悩ませることになるでしょう。
 骨格がワーカープレイスメントということで、間接的なインタラクションはあるものの直接的な殴り合いはなく、基本的には自分のやりたいこととできることを天秤にかけてウンウン悩みながら自分の海底都市を育てていく箱庭ゲームの側面が強いゲームです。そして、ギチギチのワーカープレイスメントというよりはカードの引きでアドリブ性を求められる作りなので、思ってもみなかったカードのドローで一喜一憂できたり、突発的な計画変更を求められたりと、予定調和に終わらない刺激的な展開を楽しめることでしょう。

 作者のVladimír Suchýはチェコのチェコゲームズエディションで長年に渡ってゲームデザインを手がけていたベテランゲームデザイナーです。日本語版が発売された著作として「おかしな遺言」「パルサー2849」があります。

 彼の近作の「パルサー2849」は国内ではさほど有名ではありませんが、2017年に発売されたゲーマーズゲームの中でも屈指の名作です。ダイスドラフトを通して手番順と行動回数の管理のシビアさに悶えながら、豊富なリプレイアビリティを備えた特殊能力のインフレ感に酔えるメリハリの効いた一作です。
 ルールの把握はやや難解ながら、遊び始めると手番の少なさもあいまってサクサク感が先立つ軽やかさ。それでいてギュッとした考えどころもあり、様々な要素が高いバランスでまとまったハイレベルな一作です。
 彼のゲームデザインの文脈からすると「パルサー2849」はむしろ傍流の位置にあるという話もありますが、新基軸を狙いつつも破綻のない巧妙な仕上がりで高い完成度を実現したところに技量の高さ深さを感じさせてくれます。

 チェコゲームズエディションを退社後、彼は個人メーカーのデリシャスゲームズを設立します。「アンダーウォーターシティーズ」は、デリシャスゲームズとしての初の作品となります。

 個人メーカーというとパリッとしたオフィスなんかを想像してしまうかもしれませんが、実のところデリシャスゲームズは小さな小さな家族経営メーカーです。前年出展したエッセンシュピールで用意した机はたったの1個。それでも事前から注目度の高かったこのゲームは試遊希望の来場者が殺到して、翌日机をもう1つだけ増やしたという話を聞きました。
 「それで足りたんですか?」と、ぼくが窓口役を務めている奥さんのKatkaさんに聞くと、「大丈夫よ。全部売れちゃったから」と返されました。

 もう一つ笑い話として、エッセン前に「スカウトアクション(エッセンシュピールでフェアプレイ誌が開催しているゲームの人気投票)期待してるね」と彼女に伝えたら「うちはお金がないから参加しているイベントはエッセンだけよ」と返事されたこともありました。彼女はスカウトアクションが何かも知らなかったのです。その後、Suchýから説明されたそうですが。
 基本的にスカウトアクションは試遊卓の多い大手メーカーの作品が強いので、ご存知の通りこのゲームが入賞することはなかったのですが、その後「アンダーウォーターシティーズ」はゴールデンギーク賞のベストゲームオブザイヤーにノミネートするなどして2018年を代表する一作という評価を得ています。

 そもそものデリシャスゲームズ設立も、長年チェコゲームズでゲームデザイナーとして務めてきたものの専業ゲームデザイナーとしては食べていくことができないというSuchýの切実な思いから始まったという背景があります。
 そういう意味でデリシャスゲームズにとってこの「アンダーウォーターシティーズ」は、まさに運命を切り開くための渾身の一作なのです。そして乾坤一擲という意味では数寄ゲームズも事情はさほど変わらないと言いますか、彼の思いには結構なシンパシーがあります。

 数寄ゲームズとしてこれまで幾つかのゲームの日本語版の製作に携わってはきましたが、この規模のゲームの日本語版製作は初めての経験です。数寄ゲームズが担うには腰の引けてしまう大きなチャレンジではあり…… しかしながら「いつかどこかでやってやろう!」と夢に描いていた大きなチャレンジでもあります。

 「いつかどこかで」は、想定以上に早く訪れてしまったのです。言ってしまえば、それだけの話ではあります。ですが、今の時代、掴みかけたチャンスを逃してしまっては、次のチャンスがいつ訪れるかはわかりません。

 だから、ぼくは「やるべきだ」と判断しました。このゲームは日本語版を作る価値のある限られたゲームの一つだと確信しています。「このゲームを選んだ」というのが揺るぎないぼくの価値観です。
 このゲームが皆様にどのように受け入れられるか、今はまだわかりませんが…… しかしながらぜひ一度触れていただきたいと思っています。絶対に「こんなゲームを待っていた!」と喜んでくれる人がいるハズだとぼくは信じています。
 そしてそんな価値観を支持して頂けるのであれば、数寄ゲームズも次の新しいチャレンジに臨めるかもしれません。
 面白いゲームをこそ日本市場に投げかけたい。そんな考えに共感して頂ける方には、ぜひご支援をいただければと思います。


 さて、ゲムマでの発売に際して2点、購入特典があります。
 1つは初回特典のバイオドームです。これはプロモカードのバイオドームの効果で使うことができる緑色のドームです。こちらは数に限りがあるので先着で予約を頂いた方、予約分で余りが出れば、先着でご購入頂いた方にお渡ししたいと思います。

 ※バイオドームのカード自体はゲムマでの販売に関わらず製品版に同梱されています。

 もう1つは各種情報をポストカードサイズにまとめたプレイヤーエイドです。ゲームの流れやアイコンの見方など、インスト前に配布することでルールの理解が円滑に進むでしょう。




 こちらも先着で予約を頂いた方、予約分で余りが出れば、先着でご購入頂いた方にポストカード4枚セットでお渡ししたいと思います。
 また、こちらについては後日pdfデータにて公開しますので、必要な方は自分でプリントしてご利用いただければと思います。


アンダーウォーターシティーズ
ゲームデザイン:Vladimír Suchý
アートワーク:Milan Vavroň
日本語版製作:数寄ゲームズ

プレイ人数:1-4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:人数*40分
イベント価格:7500円

コンポーネント
・ゲームボード 1枚
・プレイヤーボード ( 両面仕様)4枚
・プレイヤー情報カード 4枚
・最終得点計算カード 4枚
・個人秘書カード 4枚
・時代Tデック:カード 66枚
・時代Uデック:カード 57枚
・時代Vデック:カード 57枚
・3クレジット特殊カード 10枚
・1/2クレジット特殊カード 15枚
・政府契約カード 8枚
・アクションタイル 12枚 ( 4色 各3枚)
・主要都市タイル 16枚 ( 青11枚、茶5枚)
・クレジットトークン
(1クレジット:20枚、5クレジット:10枚、10クレジット:5枚)
・海藻トークン ( 価値1:15枚、価値3:9枚)
・鉄鋼トークン ( 価値1:15枚、価値3:9枚)
・科学トークン ( 価値1:10枚、価値3:8枚)
・生体物質トークン ( 価値1:10枚、価値3:7枚)
・トンネルタイル ( 両面仕様)47枚
・アクション複製タイル 1枚
・乗数タイル 4枚
・農場トークン 37個
・淡水化プラントトークン 37個
・研究所トークン 37個
・非共生都市ドーム 17個
・共生都市ドーム 13個
・時代マーカー 1個
・マーカー 12個(4色 各3個)
posted by 円卓P at 21:17| Comment(2) | アンダーウォーターシティーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月01日

「時代劇3600秒」 ゲームの流れをご紹介



 前回の告知では「時代劇3600秒」をリメイクしますよというお話をお伝えしました。初お目見えということで、ゲームの流れなんかはサラッと流していたワケですけども、今回はその辺りをクローズアップしてどんな雰囲気のゲームなのかをお伝えしたいと思います。

 ゲームの開始前にプレイヤーは1枚の主人公札と2枚の脇役札を引いて、最初の「番組」を作ります。






 これがワイの時代劇や! すでにカオスな香りが……

 ちなみにこうした登場人物札の左上と右下に書かれた単語を組み合わせることで、番組独自のタイトルを作ることができます。
 これが「番組名ジェネレーター」です!


 今回は…… そうですね、「黒銭形を斬る」としましょう。読みは「ぶらっくぜにがたをきる」です。「金銭来航(まねいうゑるかむ)」もなかなか捨てがたかったんですが……

 さて、ゲームは8:00から8:40まで、10分刻みのターンを繰り返し、8:50となったところで最後の視聴率調査を行います。
 「8:00」「8:10」「8:20」「8:30」「8:40」都合5回の手番が訪れるということですね。

 「黒銭形を斬る」の主役、遠山金四郎は「8:20」と「8:40」にサイコロを多く振ることができる特殊能力持ちなので、うまく使いたいところです。

 自分の手番が来たら、まずはイベント札を1枚めくり、その効果を解決します。
 ペロッ!


 し、死亡フラグ……!
 このターンでキャラが死んだら高視聴率! って番組始まったばっかやんけ!
 これは死んだ方が却っておいしい…… いやいや……

 その後、プレイヤーは場に並べられた事件札から1枚を選択します。
 あるいは運を天に任せて山札から事件札をドローしてもかまいません。







 並んでいる事件札はどれも視聴率的には微妙……
 まあ、死亡フラグも立っていることだし、ここは山札引きでどっちに転んでもいいでしょう。ドロー!


 デデドン!
 あっ、これ死んだわ!

 さて、事件札を選択したら事件解決に移ります。プレイヤーは事件解決に向かう登場人物札を1人選び、事件札の悪役とチャンバラ勝負を行います。
 事件解決は登場人物札の解決力(白いサイコロのアイコン)と、事件札の難易度(青いサイコロのアイコン)の数だけお互いサイコロを振り、1と6の出た数を比べて、より多い方が勝ちというルールです。念を込めてサイコロを振りましょう。

 事件札はゲーム最強レベルの平将門の亡霊。
 しかし、こちらには切り札がある! 行けっ、ペリー!


 ペリーは特殊能力「黒船の艦砲射撃」で前述のサイコロ勝負ではなく、サイコロの出目で事件を解決することができるのです!
 ヒャッハー、新鮮な砲撃だー! コロコロ…… 出目は……6!

 ダメでした! うんまあ冷静に考えれば幽霊に物理攻撃は効かんよね!
 その後、通常ルール通り、サイコロ勝負をするものの…… 勝てるワケねーじゃろ! 事件解決に失敗!


 期せずして護国の英霊が夷狄の侵攻から日本を守った形になってしまった……
 壮絶なファーストシーンやな……

 さて、事件解決に失敗したキャラは即死亡!
 番組から離脱して捨て札になります。
 さよならペリー。そしてイベント札の効果でちゃっかり視聴率を獲得です。

 多分アメリカに残してきた彼女のパインサラダを食べる約束があったんじゃないかな……

 ……とまあ、こんな感じでイベント札の効果を解決した後に事件札を選択しての事件解決を行うこと5回。
 「8:50」になるとゲームは終了して、視聴率調査に移ります。
 ゲーム中に得た視聴率はあくまで見込みの視聴率であって、真の視聴率はこのフェイズで決まるのです。

 ゲーム中に獲得した事件札とイベント札の一部について、それぞれ反響札を引いて、視聴率の修正を行います。

 さて、死亡フラグの見込み視聴率は5%。そして実際の視聴率は…… ドロー!


 ぐわあああ、せっかくの見せ場が台無しに!
 見込み視聴率5%に-5ポイントして、このシーンの視聴率は結局0%!

 ……こんな感じで総視聴率を集計して最終的に一番高視聴率を稼いだプレイヤーがゲームに勝利します。
 視聴率が10%に満たないとその番組は打ち切り!
 結構な屈辱を味わうことになるので、頑張って傑作番組を作り上げ、時代劇監督の手腕を示しましょう!
ラベル:時代劇3600秒
posted by 円卓P at 20:36| Comment(0) | 時代劇3600秒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月29日

数寄ゲームズ新作予想クイズ「時代劇3600秒」編 当選者の発表!

 先日、#数寄ゲームズ新作予想クイズと題しまして、ゲムマ春にて発売される数寄ゲームズの新作について予想クイズを行いました。その時のツイートがこちら。




 もう今となっては皆様ご存知の通りで、正解は「時代劇3600秒」でした。前回の反省も踏まえて今回のクイズは結構わかりやすいヒントを散りばめたつもりです。「同人はひっかけ」という意味不明な解釈をした人も中にはいましたが…… そんなところでブラフかけたりしませんて!
 実はこのヒントの加減って凄く難しいんですよね。何回かやってみた雰囲気では思ったよりも直球でもなんとかなるという感じです。知り合いからは「これ絶対にわかったヤツじゃん!」と言われたりもして、してやったりの気分でした。そうそう、後からよくよく見てみればわかる、ってのが最高なんですよね。
 正解以外では、多くの方が「天下鳴動」の名前を挙げてらっしゃいまして、いやー、「天下鳴動」人気だなーと。こちらの予測として「天下鳴動」の名前が挙がるとは全く思ってもいなかったのでビックリしました。
 発表前は「天下鳴動」じゃなくてごめんね、とか、期待ハズレ感出ちゃったらどうしよう、とか、かなりドキドキしていました。発表してみたら多くの方にリメイクを歓迎してもらえたのでホッとしたんですけども。

 さて、今回の#数寄ゲームズ新作予想クイズでは「クイズの正解者1名」と「RTをした人1名」の合計2名を当選者として抽選を行いました。なお、クイズの正解者は14名、RTをした人は全99名でした。そして厳正な抽選の結果……




 クイズの正解者の中では、たけ(@toketokesan)さんが見事当選いたしました。おめでとうございます!

 また、RTして頂いた方の当選者は、村上 和博@立山Craft2019(@timetype4 )さんです。おめでとうございます!

 当選されたお二方には後日「時代劇3600秒」の製品版をお送りさせていただきます。なお、ゲムマの準備が相当しんどいので発送はゲムマ後とさせていただきたく存じます。よろしくお願いします。
posted by 円卓P at 20:47| Comment(0) | 時代劇3600秒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする