
数寄ゲームズは1000回遊べる推理ゲームの最新機軸「厄介なゲストたち」を販売します。プレイ人数1-8人、対象年齢12歳以上、プレイ時間45-75分で、小売希望価格は税込5940円となります。
数寄ゲームズ通販サイトにて9月6日より予約開始、9月14日より先行発売を始めます。その後、全国のボードゲームショップさんへのご案内、流通を予定しております。

「厄介なゲストたち」は、1946年に発売された古典推理ゲーム「Cluedo」の系譜を組む推理ゲームです。「Cluedo」は容疑者、凶器、犯行現場のカードの束からそれぞれ1枚を秘密裏に引いて伏せることで「事件」を作り、その事件の真相を明らかにすることをプレイヤーが目指すという骨組みのゲームです。
「厄介なゲストたち」ではこの骨組みがさらに拡張され、プレイヤーは事件の犯人、凶器、動機、そして共犯者の有無とその動機までもを突き止めなければなりません。
しかも事件は単純なカードの順列組み合わせから形作られるのではなく、243枚のカードから特定の組み合わせで選ばれた70枚のカードの組み合わせによって作られるのです。「ブリリアントデッキシステム」と名付けられたこの独特なシステムは、素直に「どうやって作ってるんや!?」と驚かされる仕組みになっています。



ゲームの流れについては文章を書くことのプロであるところの我孫子武丸先生が紹介記事をしたためてくださったので、そちらをご覧頂ければと思います。ぼくがダラダラと書き連ねるよりも断然読みやすい!
Awkward Guests(厄介なゲストたち)
https://note.com/abikotakemaru/n/n583030a3fcfe
こちらは以前に販売した和訳付き英語版の紹介なので、用語等は日本語版とは異なる箇所がありますが、ゲームの流れに違いはありません。
ちなみに我孫子先生には「厄介なゲストたち」の制作にひとかたならぬご協力を頂いておりまして、以前入荷した和訳付き英語版では用語の選定を監修をお願いし、今回の日本語版ではキャラクター造形、背景設定についてもお力添えを頂いております。
「厄介なゲストたち」のキャラクターは見た目通りのコッテコテなバタ臭さなので、人物設定も原文では日本人にとってちょっと馴染みのない要素が散見されたのですが、そこを古典推理小説に見合った重みと胡散臭さを保たせつつ、日本人にもわかりやすいように整えて頂いた形になります。この辺りはさすが本職のバランス感覚で、硬軟の取り方がなかなか難しいところをうまくやって頂きました。
◆コンボ。ガチャ運。カードゲームの快感を備えた推理ゲーム
さて、このゲームならではの魅力として「実際に推理してる感が強い」という点が挙げられます。やっていることは古典的な推理ゲームと同じ消去法ではあるのですが、それらと比較して真相に至るための道筋がいくつもあるというか、同じ事件に取り組んだプレイヤー同士でも、それぞれが違うアプローチで真相解明に近づいていくという辺りがこのゲームのユニークなポイントであると言えます。

これを違うゲームで例えると、「TCGで即死コンボデッキを完成させるゲーム」という例え方ができるんではないか、とこっそり思っています。そのコンボを組み上げた瞬間に勝ちが確定するような強力なコンボ。しかしそのコンボを完成させるためには様々なカードを組み合わせなければならない。そんなイメージです。
で、最終的な即死コンボは決まっているものの、コンボパーツの組み合わせパターンがデッキの中に無数にあり、プレイヤーによって「今回行けそうなコンボはこの流れだ!」というのが異なる、というような感じ。
すげえ昔のM:tG話で申し訳ないのですが、停滞/Stasisを維持するために吠えたける鉱山/Howling Mineを使うのか、資源の浪費/Squandered Resourcesを使うのか、時エイトグ/Chronatogを使うのか、まあ、カウンターとかライブラリー制御とか色々なパーツが全部デッキに入ってるから、どれが早く完成しそうかは流れを見て判断してね、みたいな。
また、「カード70枚で構成されている事件のデッキ」というのが実にうまい作りなのです。このカード枚数は、この手の推理ゲームとしては、べらぼうに多い枚数です。
例えば「Cluedo」なんかは6人の容疑者、6つの凶器、9つの部屋を示す21枚のカードから、最初に除かれた3枚のカードを推理するゲームです。真相を解明するには残り18枚のカードを見る必要があります。
「厄介なゲストたち」は1回のゲームで「Cluedo」の3倍以上のカードを使うゲームなのですが、全部のカードを見る必要はありません。難易度にもよりますが、70枚のうち半分くらいを見れば真相に辿り着くようにできています。事件の真相に辿り着くカードの組み合わせがデッキの中に何パターンも用意されているという感じです。
つまり、カード1枚辺りの情報の重みが他のゲームに比べて軽いため、カードドローの回数を増やせるというゲーム体験上の利点があります。
「カードを引く」「ダイスを振る」と言った運試し、ギャンブル、ガチャはもうそれだけで単純に強烈な快感なのです。「厄介なゲストたち」は他のゲームに比して多量のカードを投入することで情報を断片化し、ガチャの回数を増やし、快感を得られる回数を増やすとともに、プレイヤーごとのアタリ・ハズレにも豊富なバリエーションを持たせています。
「厄介なゲストたち」は、まさに見出しの通りに「カードゲームの快感を備えた推理ゲーム」なのです。楽しさのタネはなんぞや、という観点から見た場合、カードドローの回数が圧倒的に多い点が従来の推理ゲームと大きく異なる点と言えましょう。

さて、このように「厄介なゲストたち」は、構造自体は実にユニークで、素晴らしいゲーム理論を実現しているものの、肝心のカード引き、カード分配の部分には「Cluedo」からの進化があまりなく、ここが体験として若干惜しい部分とも言えます。対戦相手に情報を与えない立ち回りは「Cluedo」くらいシンプルなゲームであればゲームテクニックとして成り立つのですが、いかんせんこのゲームくらい情報が複雑化するとストレスが先立ちやすい面があります。もっと素直に快感に寄せてよいのではないかなと個人的には思います。
優れた仕組みの多いゲームなだけにこの点だけは惜しいなー、と思うので、このモヤモヤを解決すべく、今回はバリアントルールコンテストを開催しようと思っています。よりゲームをクイックにカジュアルに遊べるバリアントルールを公募して、数寄ゲームズ公認バリアントとして公開するという考えです。
コンテストの要綱は後日告知させて頂きたいと思います。英語版を持ってるんだけど日本語版を買い直すにはちょっと……という方向けに日本語版製品を賞品でご用意させていただく他、入賞者にはちょっと面白い賞品を贈呈させていただく予定です。
◆これぞ古典の超進化。1000回遊べる推理ゲーム
さて、「厄介なゲストたち」のルールブックには30件以上の事件が掲載されていて、これを遊びきるだけでも一苦労なのですが、対応の専用アプリ(日本語化されてます!)を利用することで何千何万という事件をランダム生成して、遊ぶこともできます。最近はマーダーミステリーや脱出ゲームのように練り上げられた謎やシナリオを遊ぶ1回限りのゲームも人気ですが、それらとは異なり、このゲームではランダム生成された様々な事件シナリオを心ゆくまで遊べる点が大きく異なります。言わばシナリオやギミックを練り込んだ本格RPGとランダム生成されたダンジョンを練り歩くローグライクRPGの違いとでも言いましょうか。

そう言えば、「厄介なゲストたち」の「1000回遊べる推理ゲーム」というキャッチフレーズは、まさにローグライクRPGの「トルネコの大冒険」でダンジョンがランダム生成されるように、事件が無数にランダム生成されるところをイメージしています。それで今気づいたんですが、「トルネコの大冒険」は我孫子先生がシナリオを担当した「かまいたちの夜」と同じチュンソフトなので、これはチュンソフト繋がりで脳内から這い出てきたフレーズなのかもしれません……
少し長くボードゲームを遊んでいる人には驚かれるかもしれないのですが、店頭でお客さんから「四人の容疑者」について「これって1回だけしか遊べないゲームですか?」と聞かれることって少なくないんですよね。これはそうしたシナリオタイプのゲームが最近大いに盛り上がっていることから来るものでしょう。
「Cluedo」系譜の推理ゲーム、「四人の容疑者」もそうですし、「スルース」「ブラックウィーン」「カテリーナの陰謀」、新しいところでは「クリプティッド」「惑星Xの探索」もこのグループと言っていいでしょうか、そうしたゲームを知っている人であれば、「1000回遊べる推理ゲーム」という惹句は「今更何を言ってるのか」と思われるかもしれないのですが、シナリオタイプの推理ゲームとは違う文脈、系譜のゲームなんだよ、ということをここで今改めて強く宣言しておきたいなということで、このように表現しております。ちょうどのこの辺りも「トルネコの大冒険」で、ローグライクという概念がまったく浸透していなかった日本で、どのようにローグライクを紹介するかで腐心したという当時の話に通じるものがあるようなないような……
◆ソロプレイもオススメ。秋の夜長に推理ゲーム
また、このゲームの推しポイントとして、専用アプリを使ったソロプレイも実はかなりのオススメです。こうした推理ゲームって原理的に人数が必要なのですが、そうしたボトルネックさえもアプリの導入によって解決されているのは一つの革命なんではないかと思います。かがくのちからってすげー!
安楽椅子探偵のように、ゆったりと心ゆくまで自分の推理に没頭できるのはソロプレイならではの特権と言いますか、比較的長考気味な自分にとってはマイペースに遊べるのはマルチプレイゲームとはまた違った楽しさがあります。
ソロプレイについての詳しい遊び方は、こちらの記事で紹介しております。
「Awkward Guests / 厄介なゲストたち」ソロプレイの遊び方
http://sukigames.seesaa.net/article/477481314.html
こちらは和訳付き英語版を販売した際に書いたものなので、アプリ画面も英語ですが、現在はアプリも日本語化されていますので相当遊びやすくなっています。UIもアップデートで若干変わっています。
カードの準備と片づけがやや面倒くさいのが難点ではありますが、自分の持っていない情報をいかにアプリから引き出すか、質問の仕方にテクニックがありますので、色々と試して頂ければと思います。
◆唯一無二の推理ゲームをぜひ
ということで、「厄介なゲストたち」は様々なユニークな長所を備えた推理ゲームです。このゲームが発売された2016年であれば、文句なしに推理ゲームの最新鋭と言えたのですが、それから6年が経ち、後継作としてより洗練された同作者の「ScandalOh!」が発売されたり、細々としたセットアップを完全にアプリに任せてプレイアビリティを向上させた「惑星Xの探索」といったゲームも生まれ、このゲームの先進性は若干過去のものとなりつつはあります。
しかしながら、洋館での殺人事件というベタベタな推理小説テーマのゲームとしては今なお「厄介なゲストたち」は唯一無二の存在ではあります。マーダーミステリーなどが流行るところからも分かる通りに、日本人は推理テーマが殊の外好みです。
名探偵コナンなんかは今や国民的マンガ、アニメですしね。まあ、わしらが子供の頃はコナンと言ったら未来少年か蛮人だったのじゃが…… と言うか、今回の記事は昔話が多すぎますね!
駄話は置いといて、そういう意味でもこのゲームは広く愛されるゲームなのではないかと思います。英語版でも何度か遊んだのですが、今回の日本語版を改めて遊んでみるとやっぱり面白いゲームだなあ(あと日本語版は遊びやすいなあ)と思わされたので、ぜひ多くの方に触れて頂きたいと思います。
あと、数寄ゲームズ通販サイトにて販売する「厄介なゲストたち」日本語版にはゲームの手助けとなる「推理の手引きシート8枚」を同梱いたします。ルールブックからは読み解きにくい細かいゲームの仕様についての補足を記したシートで、初めてこのゲームを遊ぶ際に落としやすい情報を記しています。
ルール自体はさほど難しいことは書いてないんですけどね。ゲームの細かい仕様が読み取りづらいと言いますか。

シート自体は印刷可能なPDFファイルを後日公開しますので、数寄ゲームズ通販サイト以外で購入される方でも入手できます。手作りなのでデザイン的な部分は目を瞑って貰えれば幸いです!
厄介なゲストたち(2022/原版は2016)
プレイ人数:1-8人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:45-75分
ゲームデザイン:Ron Gonzalo García
アートワーク:Samuel Gonzalo García, Laura Medina Solera
出版社:Megacorpin Games / 数寄ゲームズ
小売希望価格:5940円(税込)





































