2016年08月25日

どっちの始末Show まとめ

ゲームマーケット2016春で販売します「どっちの始末Show」のまとめページです。




※上の画像2点はゲームの紹介用途に限り、自由に使って頂いて構いません。

Twitterで見かけた「どっちの始末Show」のまとめ
「どっちの始末Show」感想まとめ

ルールマニュアルはこちら(※クリックでpdfが開きます)
どっちの始末ShowマニュアルVer1.1
※2016年7月20日公開

ゲーム紹介
解説! どっちの始末Showってこんなゲーム(ゲームの概要)
セット出しのルールガイド(ルールの補足と簡易リプレイ)

製作記録
どっちの始末Show製作記録 きゅうり子きゅうり孫きゅうり(きゅうりの系譜と相違点について)

 どっちの始末Show
 対象人数:3〜5人
 対象年齢:10才〜
 プレイ時間:20分
 価格:イベント価格1500円/小売り希望価格1940円(税込)
 ゲームデザイン:円卓P
 イラスト:鍋野たま
 グラフィックデザイン:長谷川登鯉

 内容物
 カード 60枚
 マニュアル 1部
posted by 円卓P at 21:19| Comment(0) | どっちの始末Show | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月22日

どっちの始末Show製作記録 きゅうり子きゅうり孫きゅうり



 「どっちの始末Show」が企画として動き出したキッカケを調べてみると2月2日のことらしいです。つまりこのゲームは3ヶ月足らずで完成したタイトルということで、このスピード感は「犯人は踊るポーカー」と同じくらい。もっと早いかな。とにかくそういう感じのノリノリで作れたタイトルです。

 で、そもそもどうやってこの企画が始まったかというと、蒼猫の巣ゲームオブザイヤーのトランプ担当(?)であるやまいもさんが作った「Birdhead」というiOSアプリが発端です。

 http://yamaimo.hatenablog.jp/entry/2015/12/10/200000

 この「Birdhead」をリアルで作れないかなー的なことをやまいもさんが呟いてたので、「ほほうでは我が数寄ゲームズが製作をお手伝いいたしましょうか在庫リスクを減じたいということでしたら製造広報販売はこちらが受け持ち売り上げに応じて印税をお支払いする形でどうでしょう」的なことを提案したらやまいもさんにはドン引きされましてw 結局その話はそこで終わったんですけどもw
(ちなみに数寄ゲームズはパブリッシングも手がけたい気持ちはありますので「元手はないけどゲームは作りたいなー」というゲーム製作者の方は気軽にお声がけください)

 で、その折に「Birdhead」の元ネタである「22」というゲームはパブリックドメインのゲームであると。なのでそこから引用しても問題はないのよ、という話を伺って、ふーん、みたいな。まあ、そもそもゲームのルールって著作物としては保護されないのでアレなんですけども。
 とは言え、その時は「Birdhead」そのものを製造するならルールはもう既に固まってるわけだし手間は少ないかな、みたいな考えからやまいもさんには声をかけたのであって、自分で新しくルールを作るという考えはあんまりなかったんですね。
 結果的には「どっちの始末ショー」は「Birdhead」とはまた毛色の異なるゲームとして作られました。「Birdhead」が「22」から切り捨てた部分を戻したりもしてるので全く同じ思想の延長線上にあるゲームではないんですね。そこはぼくの好みが大きく反映されているところです。

 で、ここまで色々なゲーム名が出てきたのでちょっと系譜をおさらいしてみましょう。
 これは先祖から辿っていった方が話がわかりやすいのでそうしますが、この辺のゲームは全部「きゅうり」「キューカンバー」と呼ばれるゲームが元になっています。「きゅうり」の系譜としてはククカードで遊べる「キッレ」、フリードマン・フリーゼが編集してヒットを飛ばした「5本のきゅうり」なんかがあります。
 特徴としては「ノースート」で「最後の1トリックで勝負が決まる」ゲームということです。

 そして「きゅうり」の子孫として「22」があります。「22」は「きゅうり」の子孫と言っても色々な変貌を遂げているゲームでして、その特徴を列挙するのはちょいめんどいです。なので一番特徴的なポイントだけを挙げますが、それは「複数枚リードができる」ということです。
 この複数枚リードという概念はアジアのゲームによく見られるらしく(例えば「打点九」とか)アメリカで誕生した「22」にそれが備わっているのは進化の系譜としてとても興味深いんですが、まあ、ぼくはゲーム研究家ではないのでその辺は深くはツッコみません。とにかく「22」は「きゅうり」に「複数枚リード」が加わったゲームだと考えて貰えばOKだと思います。

 そして「Birdhead」は「22」のさらに子孫のゲームです。その特徴は…… これはやまいもさんのブログを見てくださいw

http://yamaimo.hatenablog.jp/entry/2015/10/06/200000

 やまいもさんのブログには「22」の紹介もありますね。ちなみにリンク先にトランプ大全の書影が載ってますがここには「22」は載ってませんw
 で、「Birdhead」は「22」をゲーム会で遊ぶようにカスタマイズしたゲームだとぼくは捉えています。元々「22」はバーで遊ばれるギャンブルめいたゲームなので、シラフで遊ぶようには作られてないんですねw ペアーズとかククとかそんな感じです。
 それをもっとゲーム会向けに競技的に調整したのが「Birdhead」で、ここに「Birdhead」の独自性があるとぼくは考えます。

 で、「どっちの始末Show」です。「どっちの始末Show」は「Birdhead」の『ゲーム会で遊べる「22」』という思想を受け継ぎつつもルールには「22」や「Birdhead」と大きく違う特徴があります。それが「複数枚リードに対するフォローの縛り」です。
 ここは本当に小さな違いなんですが、でも、重要な部分です。「どっちの始末Show」のアイデンティティはまさにこの違いによって確立されたものと言えるからです。
 詳しく説明しますと、「22」や「Birdhead」では複数枚リードは同値以上のカードでフォローするのですが、フォローするカードはセットでなくても構いません。具体的に言えばリードプレイヤーの7+7という複数枚リードに対して7+7,7+8,8+8,7+10といった様々な形でフォローできるのです。
 それに対して「どっちの始末Show」はリードプレイヤーの7+7という複数枚リードに対して7+7,8+8,10+10と言った同ランクのセットでしかフォローできません。要は大富豪みたいな感じです。
 「どっちの始末Show」は「22」や「Birdhead」よりもフォローの縛りがキツくなっていると言えます。草場さんの言葉を借りれば「トリックテイキングの強度が高い」ゲームということです。

http://kusabazyun.banjoyugi.net/Home/reproductioned/trump/2015advent

 ちなみに草場さんはゲームを分類する基準として強度という言葉を使っているのであって、強度が高い=面白いという意味ではないので誤解のなきよう。

 なぜこのようにルールを変更したかと言えば、これはぼくの好みの話で、縛りがキツい方がゲームとして面白いだろうと感じたからです。この辺どちらが適切なのかをやまいもさんと結構話し合いまして、やまいもさんの推す「22」由来のフォロールールにも実際頷けるところが多かったもので、この選択はとても判断に悩みました。
 まあ、基本的に誰もやったことないものはやらないだけの理由があるもんなんですけどね。四次元殺法コンビもそう言ってますw
 で、その最たる理由が「どっちの始末Show」型のフォロールールはフォローの縛りが強すぎて先手必勝のゲームになってしまうという欠点です。極端な話をすれば初手で6枚出しが飛び出るともうフォローのしようがない。お互いがそうした強力な武器を抱えているものですから軍事大国の核ミサイルの打ち合いみたいなもので先手を取って最大火力を叩き込むだけのゲームになってしまう。それではあまりにも起承転結の妙味がないわけです。
 なので、攻撃力に激しく傾斜したこのゲームを、ゲームとして成立させるためにはゲームの防御力を上げる仕組みを考えなければならなかったんですね。これは難しい問題です。
 ただ、ぼく自身はこの火力溢れるゲーム展開に大きなポテンシャルを感じてもいました。とくに「きゅうり」の系譜では処理しづらい危険牌筆頭のミドルカードが一転最強の武器になりうるのはリスクとリターンの観点から見ても面白いジレンマが成り立つとは思っていましたし、「カードをたくさん揃えて出す」「相手は死ぬ」このわかりやすさはぼくの小5魂がうずくというか単純に爽快感があるんですよ。
 「22」だとカードを揃えて出しても割とフォローされてしまうことが多くて必殺技感が薄いんですw むしろ最初にフォローする人がハイカードを混ぜたりしてえげつない手を打ってくる印象ですね。

 で、解決策は過去の知識にありました。それが「ハーツ」のブレイクの援用です。「ハーツ」はWindowsにもインストールされているゲームなのでトリックテイキングとしては最も有名なゲームの一つではないかと思いますが、このゲームでは失点となるハートやスペードのクイーンは誰かがディスカードしてから初めてリードすることができるようになります。これをブレイクと呼びます。
 「ハーツ」というゲームは全ての失点を集めるとマイナス点がプラス点に逆転するシュートザムーンというルールもあって、失点の押し付け合いが最後までもつれた方が面白いワケです。そのために最初からは失点カードをリードできないブレイクというルールが生まれたんですが、それを「どっちの始末Show」にも組み込んでみたのですね。
 これは正解でした。序盤はお互いの動きを警戒しながら危険牌を捨てる動きになり、ブレイクが起きてからは一転持ちうる最大火力を撃ちあうゲームに変貌する。この静と動の移り変わりはまさにぼくがゲームに求めていた起承転結の姿で、これで概ね「どっちの始末Show」の骨格は完成したと言えます。

 あとは肉付けとして手札のドラフトを入れました。「5本のきゅうり」でも手札格差を吸収するバリアントとしてこうした試みがあったような記憶があるのですが、手札運の強弱はトリックテイキングにつきものなので(手札を配った直後にみんなで「ああ〜」って呻くあの空気、ぼくは好きなんですけど)その辺をちょっとフォローしたいな、というのと、手札を揃えるのが強いゲームなので敢えて危険牌を手札に溜め込んでカウンターを狙うという戦略も成り立つと面白いのではないかなと考えた次第です。
 また、「5本のきゅうり」は「考えどころのない手なりで進むゲーム」と言われがちなゲームでもあります。なのでドラフトをプラスすることで「あなたの選択した手札なんですよ」というプレイヤー意識を強める意図もあります。

 また、このゲームのスコアリングは同ランクの1枚目は0点、2枚目以降からランクに等しい失点という仕組みになっています。1枚目の7は0点。2枚目の7を受け取ったら-7点という勘定です。
 ということは、1枚目の7を受け取ったとして、手札に7があったとしたらそれをドラフトで回してしまえば理屈としてはこのディールではマイナス点を食らわないということになります。
 まあ、左側から7が送られてくるとか、ディールの結果最小のランクが7だった、とかはあるにせよ、手札が物凄く貧弱でも失点回避の小細工を効かせる余地があるわけです。
 つまり、このスコアリングはドラフトの検討材料という役割があるんですね。左隣のプレイヤーは6を1枚失点で食らっているから6を送ってくるんじゃないかとか、右隣のプレイヤーは8を1枚失点で食らってるから8を押し付けてやろうとか、色々考える材料になるワケです。
 ゲームの開始時に最初の失点を1枚配るのもそうした理由です。また、失点を受けていないプレイヤーは失点を受けたプレイヤーに比べて手札の自由度が高く、その格差がさらなる格差を生みやすいということから、最初の1枚が必要だと感じました。
 結果的にスコアリングは若干複雑なルールになったんですが、それ以上にゲームへの貢献が大きいとぼくは考えています。

 こうしたドラフトやスコアリングの設計は「どっちの始末Show」特有の複数枚リードのフォロールールと密接に絡み合っています。当初「Birdhead」との違いは複数枚リードのフォローを厳しくしたという1点だけだったのですが、その1点を最大限活かすためにルールのあちこちにこのゲームならではのユニークさが生まれてきました。
 結果として「どっちの始末Show」は「5本のきゅうり」とも「22」とも「Birdhead」とも異なる魅力を備えたゲームとして仕上がったのではないかと思います。ゲムマ会場に何個持ち込めるかわかりませんが、ぜひこの味わいを体験してみてくださいw

 ※当日、何個持ち込めるかわからないもので春ゲムマでは「どっちの始末Show」の予約は行いません。どうぞご了承下さい。
posted by 円卓P at 20:17| Comment(0) | どっちの始末Show | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月21日

解説! 「どっちの始末Show」ってこんなゲーム!


 間に合いました!(未定) ネタ被りのレッドオーシャンへ颯爽と漕ぎ出す……とは言ってもゲームは面白いはずダヨ! と自信を持ってお送りしたい始末書カードゲームの登場です。
 今回は「犯人は踊るポーカー」でもイラストを描いて頂いた鍋野たまさん(奥さん)にイラストを、ゲーム全体のグラフィックデザインを長谷川登鯉さんにお願いしました。一見して重苦しいテーマを軽妙洒脱な笑いに変える勢いのあるグレードなデザインに仕上がったと思います。Winwin!
 このテーマでこの陣容は贅沢すぎやしないか、と思いつつ、普段はお忙しくてお願いできない方々なので奇策を講じてなんとか実現まで至りました。ぼく自身にとっても結構チャレンジングなゲームになりましたのでどうかよろしくお願いします。



ストーリー
 我が社が誇る優秀な課長であるあなたは、不出来な部下の不始末を、正確に、丁寧に、過不足なく上司に報告する義務と能力を有しています。中でもとりわけ求められるのはスピード感、すなわち迅速な伝達です。
 報告の遅滞はすなわち我が社への反逆に他なりません。これは社への忠誠を示し、ライバルを蹴落とす絶好の機会なのです!

概要
 どっちの始末Showは、危険な始末書を最後まで提出せずに抱えていたプレイヤーが敗北するというビジネススキームのイシューをソリューションするイノベーティブ報連相カードゲームです。

 緊急度の高い始末書は早めに報告するのが社会人の嗜み。しかし、トラブルに忙殺される上司は緊急度の低い始末書を容易に受け取ってはくれません。
 ならば先に提出しなければならない始末書はどっちなのか……? 優秀な中間管理職であるあなたならきっとそれが分かるはずです!


 カードにはめっちゃ細かく始末書の文面が書き込まれていますがゲームやルールには一切影響しません。(※プレイヤーのメンタルに甚大な影響を及ぼす可能性は若干あります)
 使うのは両肩の数字=緊急度だけ。日本語が読めなくても大丈夫デース。

 ゲームは概ね3つのフェイズで構成されています。
・ヤバイ始末書をライバルに押し付ける「PDCAサイクルフェイズ」。
・ヤバイ始末書を部長に提出する「提出フェイズ」。
・そしてヤバイ始末書の最後の1枚を提出する「最終提出フェイズ」です。
 誰か1人が規定の失点(減給)を受けるまでこれを繰り返します。

・PDCAサイクル(パッと見で・ダメな・カードを・あげる)フェイズ
 お前PDCA言いたかっただけだろ感溢れるこのフェイズでは、手札から2枚の始末書カードを選んで右隣のプレイヤーに渡します。自分にとって危険な始末書や、右隣のプレイヤーにとっても危険な始末書はどんどん回してしまいましょう。
 逆に左隣から回ってくることを見越して手札を固める作戦も……?

・提出フェイズ
 スタートプレイヤーから時計回りにカードを場にプレイします。続くプレイヤーは場に出た全てのカードよりも緊急度の高いカードか、あるいは手札の中で最も緊急度の低いカードをプレイします。

 条件が揃えば、スタートプレイヤーは1枚ではなく複数枚のカードを纏めてプレイすることもできます。続くプレイヤーはスタートプレイヤーと同じ枚数かつ緊急度の高いカードを場に出します。
 出せない場合は緊急度の低いカードから複数枚を場に出さなければなりません!
 全員がカードをプレイした後で、最も緊急度の高いカードを出したプレイヤーが次のスタートプレイヤーになります。

・最終提出フェイズ
 各プレイヤーが最後の手札を場にプレイします。最も緊急度の高いカードを出したプレイヤーがこのラウンドの敗者となります。
 同じカードがプレイされた場合、後にプレイされたカードが(報告が遅れたものとして)より緊急度が高いものと見なします。
 最終ラウンドでスタートプレイヤーを取れれば危険な始末書を抱えていても助かるかもしれません!

 結果、職責を果たせない無能な管理職には長期間の減給という処分が下されます。フレキシブルなジャストアイデアでライバルからイニシアチブをもぎ取りましょう!

 さらに詳しいルールを知りたい人は↓
どっちの始末Showマニュアル
posted by 円卓P at 20:27| Comment(0) | どっちの始末Show | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする