2019年11月23日

数寄ゲームズ ゲームマーケット2019秋特設ページ

 予約お申し込みフォームはこちらからどうぞ。

 今回はブース名をこれまでの「蒼猫の巣 出張所」から「数寄ゲームズ」に改めました。前回、ブース名で多少の混乱があったことからの変更です。蒼猫の巣から出禁になったとかそういう内幕はないのでご安心ください。個人的には画数が少なくなったので発送の手間が減りそうなのはよいです。


 サークルカットを描いている段階で出せる情報が「地下迷宮と5つの部族」だけでした。が、一番納品がギリギリになりそうなのもこれです。なんかこのパターン多いような……


 数寄ゲームズは今回は企業ブースのエー14になります。バネストさんの斜向いなので開幕バネストさん(ダッシュ厳禁)の後にどうぞお立ち寄りください。
 角地なので荷物を置くのはラクだけど、今回持ち込み数がヤバそうなので果たしてどうなるか。

 今回の初出展作品新作は、「命中」リメイクの「地下迷宮と5つの部族」、エッセン新作の「Terramara/テラマラ」と「Aquatica/アクアティカ」です。


 「地下迷宮と5つの部族」はイベント価格2000円です。後日、全国のゲームショップ等で一般販売を予定しております。事情でゲムマに足を運べないという方や、当日買い逃したという方はそちらのご利用もご検討ください。


 「テラマラ」はイベント価格8500円です。和訳ルールが付属します。イベント販売後、残部があれば、数寄ゲームズ通販サイトで取り扱います。


 「アクアティカ」はイベント価格7000円です。和訳ルールとカードシールが付属します。こちらは数寄ゲームズ通販サイトでも既に販売中です。

 「地下迷宮と5つの部族」「テラマラ」「アクアティカ」、そして春新作の「アンダーウォーターシティーズ」「時代劇3600秒」は持ち込み数を計りたい都合もありまして、ゲムマでの取り置き予約を実施します。※「テラマラ」は予約を終了しました。

 予約受付フォームはこちらになります

 必要事項をご記入ください。なお〆切は11月20日いっぱいとなります。また、状況によっては早期に予約を締め切る可能性があります。

 今回、送料負担が大きい関係から、持ち込み数を絞りたいと考えています。ご入用な方はご予約をお勧めします。

おしながき
地下迷宮と5つの部族 3-5人:30分:10歳- 2000円
テラマラ 2-4人:120分:12歳- 8500円
アクアティカ 1-4人:60分:12歳- 7000円
アンダーウォーターシティーズ 1-4人:人数*40分:12歳-:7500円
時代劇3600秒 2-7人:人数*10分:3000円
トランプ、トリックス、ゲーム! 3−4人:30分:8才-:2000円
トランプ、トリックス、ゲーム!専用弾丸コマ 500円
知略悪略 4-6人:30分:10才-:2000円
ペーターと2匹の牧羊犬 2人:15-30分:8才-:2500円
百科審議官 3人:20分-:2500円
コプラス 2-4人:30分:9才-:4500円
そんな顔してどうしたの? 3-8人:20分:6才-:3000円
娘は誰にもやらん 2-6人:10分:10才-:1000円
犯人は踊るポーカー 3-4人:10分:10才-:500円
姫騎士逃ゲテ〜 4人専用:20分:10才-:1000円


























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2019年11月20日

「地下迷宮と5つの部族」サマリーカードの不足と対応のお知らせ

 ゲムマから販売予定の「地下迷宮と5つの部族」には、プレイの補助として下記のようなサマリーカードが付属します。



 これは意図としてプレイ人数に等しい枚数が必要なものですが、製造の際の指示ミスで本来5枚あるべきところが4枚しか同梱されていないことが判明しました。

 そこで急遽、不足分のサマリーカードを別口で印刷し、箱の外側に添付する形で販売を行うことを決めました。
 これはゲムマ販売分のみということではなく、今回製造分全てが対象で、今後の一般流通でも同様の形での提供となります。

 また、印刷形態が異なるもので、紙質、表面処理、色味の違いがあります。ただ、サマリーカードという性質上、他のカードと混ぜたりするようなこともありませんので、プレイングの妨げにはならないと思います。
 とは言え、本来、このような製造ミスは避けなければならないものなので、反省するよりありません。製造工程の見直しを行い、チェック体制を強化することで品質の確保に努めていきたいと考えています。

 これまでご予約を頂いた方には上記の内容についてメールでご連絡をいたします。ご予約の順番でメールをお送りしますので、お申し込みのタイミングによってメールが届くまで時間がかかることがあります。

 また、このような製造の瑕瑾が発生し、楽しみにお待ちいただいている皆様にはお詫びするよりありません。本当に申し訳ありませんでした。
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2019年11月15日

「Terramara/テラマラ」紹介



 Terramara/テラマラは紀元前15世紀のイタリア北部を舞台にしたワーカープレイスメントゲームだ。イタリアのゲーム制作集団アッキトッカによる10年ぶりの新作としてオランダのQuined Gamesから発売された。

 アッキトッカ名義での作品は10年前の「エジツィア」以来だが、メンバーのギグリとブラジーニは「ロレンツォ・イル・マニーフィコ」の製作者に名を連ねており、この両名は「コインブラ」のデザイナーコンビでもあるため、ドミニオン世代である自分にも馴染みがある。しかしながら自分には純正アッキトッカ名義でのゲームのプレイ経験がないため、「名前だけ知ってるあの伝説のバンドが再結成!」なノリで今作を捉えている。

 ちなみにこのゲームはQuined Gamesのマスタープリントエディションの25作目でもある。このマスタープリントエディションはなんかよさげなデザイナーのゲーマーズゲームを集めたシリーズなのだが、オリジナルモノと他社メーカーの再販モノがごっちゃになっていて、このゲームは分類としてはオリジナルモノの方になる。


 ゲームは王道的なワーカープレイスメントで、全5ラウンドでの獲得勝利点を競う。4人プレイの場合、各ラウンドのアクションスペースが4個、全ラウンドで使用可能な本拠地アクションスペースが5個あるため、第1ラウンドで使用できるアクションスペースの数は9個だ。

 それに対してプレイヤーはワーカーとして4個の探索者コマと1個の族長コマを持っている。つまり4人分でワーカーは20個。明らかにアクションスペースが足りない……!

 しかし! このゲームでは2つのギミックでこの疑問に答えている。

 1つ目のギミックはワーカーの後乗りだ。このゲームでは1つのアクションスペースに2人までのワーカーを配置できる。

 1人目のワーカーはノーコストでアクションスペースに配置できるが、2人目のワーカーは配置の条件として、1人目のワーカーの持ち主より高い「軍事力」を持たなければならず、さらにコストとして「軍事力」を1つ支払わなければならない。

 「軍事力」は獲得が難しいリソースなので、「軍事力」を支払ってでも実行しなければならないアクションなのかをよくよく考える必要がある。また、2種のワーカーのうち族長は、こうした「軍事力」の縛りなしに後乗りできる強力なワーカーなので、要所で使いたい。


 説明書記載のワーカー配置例。なんかごちゃごちゃ書いてあるがセオリーの組み合わせなので理解は難しくない。

 2つ目のギミックは将来のラウンドのアクションスペースの使用だ。先程、第1ラウンドで使用できるアクションスペースは9個と言ったな。あれはウソだ。

 実は最初から5ラウンドほとんどのアクションスペースを使用できるため、使用できるアクションスペースは実に29個もある。それだけあるとどのアクションスペースを使うか迷ってしまいそうなものだが、将来ラウンドのアクションスペースには「そのラウンドの終了時にならないとワーカーが戻ってこない」という強烈なデメリットがあるため、実効的な選択肢はさほど多くはない。

 ただ、ラウンド終盤にもなると、少ないリソースを得るよりは遠いラウンドでも多くのリソースを得たい局面もある。なにせこのゲーム、アクションスペースが少ないのだ。

 その結果、プレイヤーの手番数はそれぞれ異なる場合がある。遠くにワーカーを派遣すると自分だけ手番が少なくて手持ち無沙汰になる「アグリコラ」あるあるを久々に味わえるぞ!

 このギミックはある種の前借り、借金のようなものだが、UIが統一されている上にリスク&リターンが明瞭で、とても合理的な仕組みだ。王道的なワーカープレイスメントは小さくまとまりがちな面もあるが、このような飛び道具を持ち込んでダイナミズムを両立させた手腕はさすがと言えるだろう。

 ちなみに、各ラウンドの終了時には現在のラウンドを構成するタイルが裏返り、アクションスペースが封鎖される。一応、十字路アクションスペースという追加のアクションスペースが用意されるのだが、基本的にはゲームが進むにつれ、アクションの選択肢は減る。ゲームを通してアクション数が緻密にコントロールされているため、引き締まったプレイ感が続く印象だ。


 さて、この一風変わったワーカープレイスメントのシステムがゲームの根幹だとするならば、循環する血流として「襲撃」アクションの存在がある。「襲撃」アクションはラウンド中1回しか行うことができない特殊なアクションで、軍事力を1つ支払う必要があるが、他プレイヤー全員のリソースを一方的に奪うことができる。

 「襲撃」を行った場合、襲撃者はその他のプレイヤーのリソースを「X分の1個」奪うことができる。Xは襲撃者と防御プレイヤーの軍事力(正確にはパワー)によって決まり、襲撃者の軍事力が高ければXは小さくなり、防御側の軍事力が高ければXは大きくなる。
 端数は切り捨てになるので、持っているリソースが少なければ結果としてリソースが奪われない場合もある。間接的な防御が可能ということだ。

 この「襲撃」は、全体を構成する濃厚なユーロ感に突如放り込まれた直接的なインタラクションで、強烈なスパイスとして作用している。思えば「コインブラ」でも他人のリソースを奪うカードがごく少数用意されていたが、あれがアッキトッカの味つけなのかもしれない。全然関係ないがドーラの「バレッタ」にも似たような要素があった。

 ともあれ、この「襲撃」の存在で、プレイヤーは「襲撃」を睨んだアクション選択を常に余儀なくされる。例えば基本ルールの場合、ゲーム開始時のプレイヤーの所持リソースは4個で、襲撃の効果は「5分の1のリソースを奪う」状態だ。

 この状態でAがリソース3個を獲得し、Bがリソース3個を獲得し、Cがリソース2個を獲得する。すると、Dは襲撃を行うことで各プレイヤーからリソースを1つずつ奪うことができる。

 結果、こんな感じになる。

A:リソース6個
B:リソース6個
C:リソース5個
D:リソース7個、軍事力-1

 軍事力1を引き換えにDはリソース面で若干の優位に立てる。ワーカープレイスメントの常として後手番のプレイヤーに残されたアクションスペースは貧弱なので、かなり効率的なアクションとも言える。

 「となると、初手でリソースを取りに行くのは悪手ではないのか?」「いや、全員がリソースを取らなければ『襲撃』も弱まるので自分だけなら大丈夫じゃないか?」「いっそ『襲撃』される前に自分が『襲撃』するのは……」と言ったシミュレーションがそれぞれの脳内で始まる。

 ゲーム開始からこんな殺伐としたやり取りが起きるところからも分かる通り、いつ誰が「襲撃」アクションを実行するのかがラウンドの焦点となる。これは「ネイションズ」の戦争と似たニュアンスがあって、誰かが実行してくれれば話が早いのだが、相応にコストもかかるので実行しづらく、また軍事力の乏しいプレイヤーが防御的に「襲撃」を行う場合もある(1ラウンドに1回しか行えないので)。

 ゲームのベースは極めてオーソドックスな作りなのだが、この「襲撃」を軸としたプレイ感はなかなかユニークだ。ゲーム中やたらと山賊じみた発言が多くなりがちなゲームだが、まあ紀元前1500年のイタリアだからそれも仕方ないね!


 さて、「襲撃」の存在を意識するため、自然とプレイヤーは溜め込んだリソースを放出することになる。リソースは主にアーティファクトの作成コストとして消費される。

 ただ、リソースには原材料と加工品の2種があり、アーティファクトのコストとして使えるのは基本的には加工品だけだ。加工品を作るためには一手間が必要なので、加工する手段を確保しないまま原材料だけをガッツリと集めると「襲撃」の餌食となりかねない。

 アーティファクトは作成したプレイヤーに様々な特殊能力と勝利点を与える。まあ、この手のゲームによくある建物みたいなやつを想像して貰えばいい。

 基本的にアーティファクトはコストとして同種の加工品を複数必要とするのだが、ゲームが進むにつれて要求コストが増大するので、「襲撃」の脅威度も上昇する。アーティファクトの中には、アーティファクトの製作コストを割引する効果を持つものもあるのだが、この効果の恩恵は他のゲーム以上にありがたい。

 他にも「『1ラウンドに1回、リソースを1個払うことで1移動力を獲得』を3回実行可能」なアーティファクトがあって、これ自体は字面で見る分には普通の効果なのだが、「襲撃」の絡みからリソース大量獲得の後に防御的に起動するなんて使い道もあって、これはちょっと唸った。デザイナーの小技が随所に光っていて、芸術点とか難度ではなく完成度で稼ぎに来るタイプのゲームだ。

 アーティファクトはボード下部に描かれているポー川の脇に並べられる。見た目は「スルージエイジス」などでよくあるダッチオークション風のそれだがコストの嵩増しはない。


 アーティファクトの獲得例。なんかズラズラっと書いてあるが要はカヌーの進んだ場所までのアーティファクトを獲得できる。

 基本ルールの場合、ゲーム開始時点ではこのうち左側3枚だけが獲得対象となる。ただ、ゲーム中、「文化度」を上げることでカヌーを進め、獲得の選択肢を広げることができる。「文化度」が4以上になるとアーティファクトの予約も(1枚だけ)可能だ。

 なので、「文化度」が低いといつまでも川下で人のおこぼれを待つしかないのだ。とは言え、ラウンドが進むと古いアーティファクトは適度に取り除かれるので停滞感はさほどない。


 あとは、「軍事力」「文化度」と並んで重要なリソースに「移動力」があるのだが、まあ、ここはそれほどひねりはないのでちょっと割愛。ただ、ゲームで勝利するために重要な得点源である前哨基地を活用するには「移動力」が必要なので、やはりこれも重要な要素だ。


 あと、ワーカープレイスメントのゲームとして触れておきたいのはスタートプレイヤー周りの仕様だ。最初に言っておくと、このゲームはスタートプレイヤーから時計回りでプレイする。この時点で既に渋面を浮かべているゲーマー諸君は、ちょっと我慢して先を読んで欲しい。

 次のラウンドのスタートプレイヤーはスタートプレイヤーアクションを実行したプレイヤーが務める。まあ、ここまではよくあるやつだ。

 で、その際に次のラウンドの手番順に応じてボーナスが与えられる。スタートプレイヤーは1移動力、おこぼれが嬉しい2番手にはなにもなし、3番手には1文化度、4番手には2軍事力と言った塩梅だ。

 知っている人ならこれは「ファーストクラス」の援用だと気づくだろう。ただ、「ファーストクラス」ではラウンド終了時に与えられていたこれらのボーナスが、このゲームではスタートプレイヤーアクションを踏んだ瞬間に即座に発生する。

 ここがちょっと不思議に思う点でもあるのだが、結果としてどうなるかというと、4番手が手番外で2軍事力を得るので、4番手のワーカーが配置されていたアクションスペースを踏みに行こうと思っていたプレイヤーは突如として計画が狂うことがある。仕様としてラウンド跨ぎでボーナスを与えることもできたと思うんだけど、処理を忘れそうな気もするし、ここはハプニング性を重視したのかな。


 とまあ、こんな感じで色々と語れるぐらいには見どころの多いゲームだ。実は8割がた書いた紹介テキストが1回吹っ飛んだので、ここでは内容をかなりコンパクトにお伝えしている。うだうだ語れる材料はまだまだあるのだがそれは遊んでみてのお楽しみということで。


 ゲーム全体としては、老練な、質実剛健な印象を受ける。ギグリやブラジーニの関係している「グランドオーストリアホテル」「ロレンツォ」「コインブラ」を並べてみるとコンボ性があり、華やかさや派手さの目立つ作風にも思えるが、このゲームはそれらとは違って相当に固い。

 一貫してゆるさのない、よく言えば緊張感があり、悪く言えばリラックスできない展開が続くので、人によっては疲労感を覚えやすいゲームかもしれない。これは2000年代のしっとり重厚なゲーマーズゲームの作風で、この辺があるいはアッキトッカらしさなのかもしれない。


 ただ、上級ルールのキャラクターを採用することで2010年代ならではの華やかさが生まれる印象もある。キャラクターはいわゆる非対称能力で、各プレイヤーにかなり派手な追加能力をもたらす。



 キャラクターはプレイングの方向性を積極的に方向づける能力を持っているので、この手のゲーマーズゲームに慣れている人なら初回から選択してもいいかもしれない。キャラクターと同時に初期リソースのドラフトを行うのだが、この選択方法がまんま「コインブラ」なのでニンマリする。

 また、キャラクターには裏表があり、ラウンド開始時に裏返すことで言わば成長し、全く異なる別種の能力を獲得する。基本的にキャラクターはリソースを獲得した場合に追加でリソースが得られるタイプの能力が多いが、裏返すことで勝利点をもたらすタイプの能力に変わるので、どのラウンドでキャラクターを裏返すかも重要なチョイスになってくるだろう。


 多種のキャラクター、そしてモジュラーボードでリプレイ性は高い。今年のエッセン新作の中でも特にこれまでのゲーマーズゲームに親しんだ人向けのサービス作だ。

 ここまでの紹介でなにか一つでもひっかかるフックがあるなら遊ぶ価値は大いにあるんじゃないかな。ゲームマーケットで販売予定だが、箱がデカいこともあって持ち込み数に悩んでいるので、確実に入手したい人は予約もオススメする。

ラベル:Terramara
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2019年11月09日

数寄ゲームズ新作予想クイズ「地下迷宮と5つの部族」編 当選者の発表!



 発表が遅くなりまして申し訳ありません! 数寄ゲームズダイレクトでの正解発表ということもあり、その後の発送作業等に忙殺されておりました。

 さて、先日、#数寄ゲームズ新作予想クイズと題しまして、ゲムマ秋にて発売される数寄ゲームズの新作について予想クイズを行いました。その時のツイートがこちら。




 はい、リメイク元となる「命中」が正解だったのですが、リメイクかつトリテという限定から回答が難しい設問だったかもしれませんね。ヒントを出しすぎると却って回答の幅が狭くなり、ヒントがなさすぎると掴みどころがなさすぎて難しくなる…… というところもあり、この辺の機微が大変難しいところです。

 他に多かった回答は「ノコスダイス」でした。結構そういう声は多く聞かれるんですがどうなんでしょうかね。

 正直、こういうイベントに関しては当たりかハズレかどうでもいいけど、貰えたら嬉しいゲームをつぶやくぜー! くらいの気持ちでも全然いいかと思います。まあ、見てるのぼくだけじゃないですしね。多分。

 欲しいゲームをつぶやくのは色々な意味でいい方向に影響するのではないかと思っています。

 さて、今回の#数寄ゲームズ新作予想クイズでは「クイズの正解者1名」と「RTをした人1名」の合計2名を当選者として抽選を行いました。なお、クイズの正解者は2名、RTをした人は全94名でした。正解率は6%くらいだったので、もうちょっとゆるくてもよかったかも。

 そして厳正な抽選の結果……





 クイズの正解者の中では、0da(@wanodawan)さんが見事当選いたしました。おめでとうございます!

 また、RTして頂いた方の当選者は、槇田和之(仮)(@MakitaKazuyuki )さんです。おめでとうございます!

 当選されたお二方には後日「地下迷宮と5つの部族」の製品版をお送りさせていただきます。なお、まだ現物が届くのがゲムマギリギリなこともあり、発送はゲムマ後とさせていただきたく存じます。よろしくお願いします。
posted by 円卓P at 13:16| Comment(0) | 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月08日

「Aquatica/アクアティカ」紹介



 「アクアティカ」は、「スマートフォン株式会社」で一躍脚光を浴びたロシアのCosmodrome Games/コスモドロームゲームズの発売した今年のエッセン新作だ。デザイナーはこの作品がデビュー作となるIvan Tuzovsky。「スマートフォン株式会社」のデザイナーのIvan Lashinとは同名のイワン違いだが、Ivan Lashin自身もこのゲームのデベロップに参加しているらしくクレジットにその記載がある。

 テーマ的にはプレイヤーは海の王の一人となって、アクアティカ大王国の偉大な支配者になるために繁栄ポイントを稼ぐことが目的となる。タイトルの「アクアティカ」とは、どうやら「神聖ローマ帝国」みたいなそういう造語らしいw


 ゲームの終了条件は大きく2つあり、「いずれかのプレイヤーが4つの目標を達成する」か「シーフォークかロケーションの山札が尽きる」ことで、終了トリガーが引かれる。終了トリガーを引いたプレイヤーは最後にもう1回アクションできるので、基本的には終了トリガーを引いたプレイヤーが有利だ。このゲームは目標を人より早く達成することで、より高い繁栄ポイントを獲得できるので、最速の達成手順を探るレースゲームの趣が強い。

 で、基本ルールの4つの目標は、「手札を10枚まで増やす」とか「1つのタイプのロケーションを4枚獲得する」とか、さほど意識せずとも自然と達成できるように設定されている。なので初回プレイでは「あ、オレ目標達成できてるわ」ってなことがありがちw 目標達成を意識してゲームを展開できるようになればアクアティカ初心者を脱却できたと言っていいだろう。

 この目標は基本ルールで4種用意されているのだが、これらを個別に入れ替える上級ルールにはかなりひねった「お題」も含まれているので、どの順番で解決するかが腕の見せ所となるだろう。基本ルールは思ったよりもサックリと終わり、人によってはそれが物足りなく感じるかもしれないが、上級ルールではもう少しじっくりとした盤面作りを要求されることになる。

 直接的なインタラクションはさほどないのだが、目標達成の遅れが大きな差に繋がるので、自分と他人の進行状況を両睨みしたジリジリとした緊張感があるゲームだ。今風の中量級ゲームの王道デザインで、「スマートフォン株式会社」もそうだったが、このメーカーはどうも新興メーカーとは思えない垢抜けた都会っぽさがあるw

 プレイヤーの手番では、メインアクションとして1枚のカードをプレイし、追加のフリーアクションを任意に実行する。
 メインアクションで使用するシーフォークカードは、初期手札として全員共通の6枚のカードと固有の能力を持つ「海の王カード」が1枚ある。特に海の王カードの効果はどれも強力なので、勝つためには海の王カードの強みを活かした戦略の組み立てが必要だろう。上級ルールでは海の王カードのドラフトも選択することができるのでゲームに慣れてきたらこのバリアントも面白そうだ。


 王の一人「簒奪者ザンダー」。色々な効果が発動するよくばりセット。

 プレイされた手札は効果を処理したあとで捨札置き場に置かれる。捨札は初期手札の1枚である「マトロナ」をプレイすることで全て回収できるのだが、この辺りの挙動は少しゲームを齧っている人なら「コンコルディア」の手札循環メカニクスと言えば一発で伝わるだろうw


 妊婦さんっぽい「マトロナ」。名前の元ネタは帝政ローマ時代の上流階級の既婚女性、らしい。

 また、ゲーム中には個別の能力を持つシーフォークを「雇用」することによって手札のバリエーションを増やすこともできる。これらのカードは9種3セットと数字で見る分にはさほど多くないのだが、どれも特徴的な能力を持っているので使いこなしたい欲を掻き立てられる。


 ロケーションの獲得はこのゲームの重要なポイントだ。このゲームの物語設定は「資源が枯渇したので新しい土地を探して支配しよう!」というものだが、そのテーマ通り、システムにおいても太い幹として屹立するのがこのロケーションだ。

 ロケーションには様々な役割があり、ゲーム中のお金となる「武力」と「コイン」を生み出す役割もあれば、フリーアクションを提供する役割もあり、ゲーム終了時の得点にもなれば、ボーナスでマンタを与えてもくれる。

 まあ、とにかく様々な特典がロケーション経由で与えられるため、ゲーム的にも疎かにはできない存在で、「上昇」を絡めたメカニクスにもこのゲームならではの独自性がある。

 大体このゲームの特徴なコンポーネントでもある3層プレイヤーボードはこのロケーションを活かすためだけに設計されたものなので、それだけでもロケーションの重要性がわかるというものだw

 逆に言えば、それだけてんこ盛りの要素をカード1枚に閉じ込めたところにデザイナーの手腕が伺える。ただまあ、情報が多すぎて初見では何を重視していいのかがわからないw まあ、コストの高いロケーションは強いんだよぐらいの感覚でいいと思うw


 3層プレイヤーボードと差し込まれたロケーションカードの図。

 ちなみにロケーションの争奪戦は予想以上に激しい。自分が欲しいと思ったロケーションが手番が回って来る前になくなることもしばしば。この辺りはプレイ人数によって大きく変わってきそうだが、特に4人戦は盤面がダイナミックに動くだろう。

 少なくなったロケーションを補充する能力を持った「海竜騎兵」というシーフォークカードもある。あるにはあるのだが…… この手のアクションは実行した下家のプレイヤーが一番得な立場になるので、どうせなら上家に打って欲しいカードだw なので、ゲーム中は「誰かロケーション補充しろや!」という牽制も起こるw


 英名Sea Horseをそのまま訳すとタツノオトシゴになってカッチョ悪いので無理矢理「海竜騎兵」と訳したという事情がある。

 「海竜騎兵」は、補充と同時にロケーションを獲得できるので利点も大きいのだが、コストを支払うための十分なリソースがないと仕掛けにくい。ロケーションをめくった上でちょうどいい塩梅で獲得できるロケーションがあればいいが…… まあ、リスキーではあるw


 それゆえに受けを広くするためにも手元のリソースを増やすことに執心しがちなのだが、ロケーションをバンバン獲得した結果、プレイヤーはあることに気づく。「しまった、もうロケーション置く場所がない!」

 ロケーションを配置できるスロットは5枚分あるのだが、リソースを消費して出し殻になったロケーションはその後もスロットを占有し続ける。このロケーションを取り除くためには「上昇」や「得点化」のアクションが必要になる。

 ただ、ここが大変憎らしいところで…… 得点化に主に使用するシーフォークカード「波の語り手」は「2枚のロケーションを得点化できる」。となれば、1回のアクションで2枚のロケーションを得点化できるようにカチャカチャ準備しないとなんかムダっぽく感じるワケだ! リソースマネジメント欲をくすぐられる細かいながらもいい仕事と言えるw


ロボトミー/Lobotomyされたかのようなデザインの「波の語り手」。ペットのウツボがチャーミング。

 1回使った「波の語り手」は手札を回収するまで使えなくなるのでやはり無駄には打てないという制約もあり、台所事情は常に苦しいw ゲームが進む度にあの手この手でプレイヤーに課題を与えてくるので大変めまぐるしい。

 ロケーションには完全上昇させることで野生のマンタを得られるものもある。マンタはリソースやフリーアクションを提供してくれるのだが、このゲームはリソースの制約が厳しいゲームなので使用条件のゆるいマンタの存在はありがたい。

 例えば「得点化」を持つマンタはカードと違って1枚のロケーションしか得点化できない。単純なパワーは小さいが裏を返せば小回りが効くので重宝する。

 このように野生のマンタには貴重なアクションを提供するものもあり、また目標達成にもマンタを消費するので、マンタはあるに越したことはない。マンタが貰えるロケーションを優先的に獲得するのも一つの手だ。


 とまあ、こんな感じで、ロケーションの獲得と得点化を繰り返していくと自然と目標が達成されていく。ゲーム終盤の展開は思ったよりも早いので無駄なく手番を使わなくてはならない。特にロケーションを得点化できないままゲームが終わってしまうともったいないので風呂敷を広げるよりも畳む意識が大事だw


 幹となるメインアクションを中心に枝葉となる多数のフリーアクションで補完するシステムは当世風のゲームによく見られる作りで、簡便さと奥深さを両立した機能的なデザインだ。ルールを読む限りではサッパリとしたゲームかなと思わされがちだが、実際に遊んでみるとフリーアクションの使い場所と組み合わせのパズル感でかなりのコクがある。

 ただ、このコクは人によってはアクにも感じるかもしれない。ロケーションもただ使えばいいだけでなく、将来を見越した進め方が求められるので効率的に手を進めようとすると考慮すべき要素の数に圧倒されてしまうかもしれない。

 とは言え、ゲーム自体は手札が2巡する頃には終わるので短く深く知的勝負を楽しめるという意味ではよい塩梅なのだろう。アクもなければコクもないサッパリしすぎたゲームよりは「ここを楽しませたい!」というポイントが明瞭で好感が持てる。

 エッセン新作のBGG人気を表すGeekBuzzではまさかの第2位を獲得し、いやいや、これファミリーゲームじゃないの? と思っていたのだが、遊んでみると根はゲーマーズゲームでその辺りがギークに支持されたのかもしれない。


 欠点を言えばプラ製のマンタが造形的には細かくてデキがいいのだが、肝心のアイコンが一色刷りで見づらいことだ。そこは大事なところだろ! こう考えてみると「アズール」のリッチさと視認性を両立させたコンポーネントはよく考えられているw

 これ、立体に拘らずにパンチボードの厚紙タイルとかにすれば視認性の問題も解決したんだろうけど、多分それだと今のアメリカ市場の要求からはチープに映っちゃうんだろうなあ……w なまじ3層プレイヤーボードというコンポーネントをウリにしたゲームという側面もあって、なかなか手を抜きづらい事情はあるんだろう。

 あと、微妙にボードのくぼみとカードのアイコンがズレているのも気にはなる。まあ、それで遊びにくさを感じることはないんだけど、「スマートフォン株式会社」と同様、作りの詰めが甘いところが散見されるw まあ、実際作るのは大変なんだろうなあというのはわかるんだけど。


 とまあ、気になるのはそれくらいで全体としては質がいいと思う。「スマートフォン株式会社」もそういうところがあったのだが、「宝石の煌めき」辺りからもう一歩ゲーマーズゲームに踏み込みたい、という人に適したゲームなんじゃないかな。

 販売は数寄ゲームズ通販サイトで行っている他、ゲームマーケット秋でも扱う予定なので気になる方はどうぞ。多少の原語依存があるので今回はカードに貼る和訳シールも同梱してます。

 一応セールストークを付け加えておくと、今回販売分にはエッセン限定のプロモカードが2種入っている。プロモカードの類は本当に入ってるのか怪しくてあんまり触れてなかったんだけど(「アンダーウォーターシティーズ」でデータ入稿までしたプロモカードが外付けだったという経験もあり)、なかなか面白い効果のカードなのでプレイの幅が広がりそうだ。

 このゲーム、コスモドロームゲームズに無理を言ってエッセン販売分のうちのいくつかを回して貰ったんだけど、エッセンでは2日目だか3日目で完売になったらしいので、いやー、ちょっと申し訳ないなーとも思ったり。ただ、それだけ日本のファンに楽しんで欲しいとも言っていたのでぜひ試してみてもらいたいね。
ラベル:aquatica
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