2016年04月26日

夏休み大作戦製作記録 テーマは夏休みで行きましょう?


 カードの裏面はこんな感じ。コンポーネントもそのうち紹介します。

 「夏休み大作戦」のテーマについて書こうと思いつつ、色々やってたら「どっちの始末Show」も何とか出せる目処がついたのでそれなら両者の話を一緒にしてしまおうと思ったんですが、結局どちらも満遍なく触れようとすると文章量がエラいことになるので当初の予定通り個別に話していこうかと思います。
 ある程度システムが纏まったところで、さてテーマは何を載せるべや、と考えるんですが、ここでの選択基準としては以下のようなものがあるように思います。

・設定に矛盾がないもの
・自分が遊んでみたいと思うもの
・イラストを描いて貰えるもの

 こんな感じでしょうか。
 設定の矛盾はシステムとテーマの矛盾とも言い換えることもできるかと思います。例えば「夏休み大作戦」では競り値を他者に上乗せされた時にリソースがちょびっと貰えるインタラクションがあります。これをフレーバー的にどう表現するかは検討材料の一つになります。
 少なくともプレイヤーは互いに「ヤツのタマァ取っちゃるけん!」という強靭な敵意を持っているワケではないようですし、かと言って全くの協力関係にあるワケでもありません。何か同じ組織に属している同僚同士のように、協力関係と敵対関係の狭間にいるような立ち位置であるべきでしょう。
 また、後半の競りでは「支払いに使うカード」と「購入するカード」の色が合致していればそれらを纏めて獲得できるルールがあります。これもフレーバー的にどう解釈すれば納得しやすいか、という話になります。ちなみに前回書き忘れてたんですがこれはメカニクス的にはスコポーネなんかのカシノ系を意識してます。
 「夏休み大作戦」の元ネタの一つであるフォーセールは家カードを売ってお金カードを得るという仕組みでしたが、こちらでは同じことはできません。家は売ったら手元からなくなってしまうものですが、今回のゲームでは「支払いに使っても手元に残るもの」でなければならないからです。
 となると、それは物理的な交換法則ではなく情緒的なやり取りの方がマッチするのではないか。というところから「友達カード」と「日記カード」が生まれ、全体的な「夏休み」というテーマが導かれたりもしました。
 逆に咀嚼し切れなかった部分が「友達」と「競り」というこの2つのワードの噛み合わなさで、なんというか、この、どうにもブラックな匂いしか感じられない組み合わせをなんとかピュアに纏めたかったなあという気持ちはあるんですが、できませんでした。この辺は修辞的な手腕でどうにかなった部分かもしれません。が、思いつきませんでした。しゃーない。

 自分が遊んでみたいと思うもの。まあ、自分が興味を持たないテーマのゲームをわざわざ作る人はあんまりいないとは思うのでアレなんですけど、これは自分ではなく他人が作ったゲームだと仮定したうえでなお「お、これ遊んでみたいな」と思えるテーマかどうか、という意味合いです。
 ノンテーマのゲームってシステムとちゃんと噛み合うテーマが思いつかないからノンテーマで行こう、みたいな割り切りも時にあるのではないかと思いますが、ぼくはノンテーマのゲームは基本そそられないタイプなので、とにかく何かしらテーマは載せようと思っています。基本的にシステムからゲームを作るのでテーマの設定は難産で毎回毎回グエエエエみたいな感じになってますけども、このゲームの魅力はなんだろう、このゲームで発生するやり取りはどういったものだろう、という骨組みを見直す機会にもなるのでテーマを突き詰めて考えることはシステムの昇華にも繋がるのではないかと思っています。

 イラストを描いて貰えるもの。これは割と現実的な話で、いくらシステムとマッチするステキなテーマを思いついたところでそれを物理的に出力できないのであれば断念せざるを得ない場合もあります。
 例えば三国志のゲームを作ろうと思ったら、まあ、武将のイラストとか欲しいよね、みたいな話になって、じゃあ魅力的なイラストを描ける人(しかもゲームに理解のある人)って誰や…… あ、中道先生とか! なるほど無理だわ! ってなるワケです。(サンゴク2はマジでどうやって通したんですかね……)
 この「無理」というのは予算とか時間とかツテとか色々あって、逆に言えば、「予算の規模が適切で、納期までに描いて貰える余裕のある人で、なおかつ頼める距離感の人」という心当たりがあるかどうか、みたいな話になります。で、もちろん自分が押し出したいカラーにマッチした絵柄が望ましいという話もあります。
 今回の「夏休み大作戦」は、そういう意味で諸条件がストーンと成立する企画だったというのもこのテーマ選択を後押しした大きな理由でもあります。一言で表現すれば「このテーマなら作れる!」ということです。うわー切実。
 イラスト担当のバチさんとは「姫騎士逃ゲテ〜」でコンビを組んだ仲ですが、その時の経験から仕事のスピード感は掴めていました。イラストが最低40点は必要だという試算から手の速さが求められていましたし、イラストレーターに負担をかけるテーマ選択はできないぞ(例えば機械がごっちゃりしてるSFモノとか)という制約もあったので、淡い色彩で描き込みがさほど求められず、最悪「小学生の描いた絵です!」と言い張れる絵日記という設定は何かと都合がよかったのです。
 まあ、実際にバチさんから上がってきたラフは「画力高すぎやろこの小学生!」というもので、「狙ってヘタに描くのも存外難しいし手が掛かる」というのが今回の発見だったんですが。崩しすぎると絵柄としては魅力に欠けるので、小学生の描いた絵日記という意味ではウソ満点なんですが、そこはしゃーないねみたいな。アニメに出てくる女の子はモブまでかわいいみたいなキレイなウソですこれは。

 独立して話す内容でもないので「夏休み大作戦」というタイトルについてもちょっとここで触れておきます。
 ぼくはタイトル決めというやつが大の苦手で、これも相当悩んだんですが、「夏休み」か「絵日記」かどちらかのワードは入れようという考えは当初からありました。夏休みクエストか絵日記ファンタジーか、まあ、そういう感じです。
 でまあ、この2つなら「夏休み」だろうと。その上でタイトルに「大」という言葉を入れたい。大暴走とか大爆笑とか大失敗とか。大きいことはいいことです。
 それで思い出したんですがこのゲームのノリはFCの「爆笑人生劇場」を意識しています。「大爆笑人生劇場」はSFCでしたが。ちなみにぼくは爆笑人生劇場3がシリーズで一番好きです。
 なので日記カードの最高得点である6点のカードは無人島への遭難とか宇宙人との遭遇とかリアルではありえないイベントを用意してるんですよね。こう、ノリとして「懐かしい小学校の頃の夏休みの空気に浸る」というのはちょっとジジくさ過ぎるなと思ってまして、もっとマンガ的な方向性というかリアル系よりスーパー系を目指したかった感じです。よくわかんないですね!

 で、結局「大作戦」にしたのはあずきちゃんの影がよぎって仕方なかったんですがゴロがいいのと非日常的な単語ということで夏休みのイベントっぽさが引き立つのではないかなと感じた次第です。
 何気にググってみたら以前ポケモンで同名のイベントがあったという結果が引っかかって「あ、ポケモンがそうなら方向性間違ってないわ」という結論に至りました。ちなみに最近だとこれが引っかかって「!?」ってなりましたが違いますぼくは無実です!

 ロゴはまあ、誰が見ても明らかな通り西部警察で、それもやはり荒唐無稽感を押し出したかったからです。このロゴも最初は赤字でまんま西部警察だったんですが、デザイン担当の半蔵さんの意見を取り入れて、黄色を入れたり「夏」をデカくしたり「み」を弄ったりして最終形に至ったという感じです。



 この作業は動画を作るツールであるところのAVIUTLの3D出力機能を使うという色々迂回し過ぎな面倒くさい作業だったんですが、あとでIllustratorなら簡単にできるじゃんということに気づきました。まあ、手に馴染んだツールの方が早いから(震え声)

 多分、続きます。次回は前半の競りについて。
posted by 円卓P at 22:35| Comment(0) | 夏休み大作戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: