2015年02月10日

犯人は踊るポーカーってこんなゲーム


 犯人は踊るポーカーは5枚のカードで遊ぶ3〜4人用のゲームです。それぞれ1枚の手札を公開して、最も弱いカードを持っていた人が脱落する負け抜けのゲームですが、それを最後の1人になるまで続けます。
 テーマと合わせると吹雪の山荘で繰り広げられる連続殺人事件。最後まで生き残るのは一体誰だ!? と言った趣でしょうか。

 さて、このゲームは前述の通り、手札の強さを比べるゲームです。カードは5枚。弱い方から@犯人、A探偵、B目撃者、C一般人、D容疑者です。つまり@犯人を持っていたプレイヤーが負けるワケですね。
 カードは5枚。プレイヤーよりも多いワケで、必ず余りが出ます。そこで余りのカード1枚を中央に伏せます。これを「被害者」と呼びます。

セットアップ完了の図

 「被害者」は傍目からはその正体はわかりません。しかし、このゲームで最も重要な存在がこの「被害者」です。
 というのは、もし「被害者」がA探偵、B目撃者だった場合、手札の強さが逆転してしまうからです。最弱だった@犯人がこの時だけは最強になるのです。
 推理を働かせる探偵、証拠を提供する目撃者、どちらかが犯人によって殺されてしまうと事件は正しく解決には向かいません。その結果、犯人候補に仕立て上げられたかわいそうな人…… そう、D容疑者がゲームから脱落することになるのです。

B目撃者がお亡くなりで事件は明後日の方向に……

 こうした「逆転」が起きる起きないに関わらず1回の勝負で脱落するプレイヤーは1人だけです。4人の勝負、3人の勝負、2人の勝負と順々に人数を絞り、最終的な勝者が決まります。探偵王にオレはなる!(行く先々で殺人事件が起きる人)

 さて、このゲームは手札と「容疑者」次第で勝負が決まると。それはお分かり頂けたと思いますが、それだけだと最初にカードを分配した時点で勝負が決まってしまいますね。
 なので、このゲームでは2回のカード交換のチャンスがあります。もし弱いカードを手札に抱えていたとしても逆転の目が残されているワケです。
 カード交換は、プレイヤー全員が同時に欲しいカード1枚を指差すことで行われます。タイミングを合わせるために合図と同時に指差したほうがいいでしょう。ぼくは「犯人は踊る!」の掛け声で遊んでいますが、まあ、ここは別に「真実は常に一つ!」でも「じっちゃんの名に賭けて!」でもなーんでも構いません。

「犯人はぁ、踊るっ!」バババッ!

 ただし、この時、自分の手札を指差すことはできません。指差す対象は他のプレイヤーの手札、あるいは「被害者」。そう、「被害者」はこの時点では確定していません。「被害者」すらもカード交換の結果によって決まるのです。なんか量子的!
 さて、プレイヤーそれぞれが合図と共に思い思いにカードを指差したことと思いますが、あなたの狙ったカードは他のプレイヤーと被らなかったでしょうか。そうであれば……おめでとうございます! あなたは指差したカードを新たな手札として得ることができます。
 もし、他のプレイヤーと同時にそのカードを指差してしまったなら…… 残念! あなたとそのプレイヤーはどちらもそのカードを得ることはできません。いわゆるバッティングってやつですね。

緑と青のプレイヤーはバッティングしたので指を咥えて眺めてます

 このカードの移動は全て同時に行われます。あなたがいずれかのカードを指差したのと同時にあなたのカードが誰かに指差された場合、あなたは手札を渡してから、新しい手札を得ることになります。

 場合によっては手札が2枚になるプレイヤーがいることもあります。手札を失ってしまうプレイヤーや、あるいは「被害者」がいなくなってしまうこともあるかもしれません。
 その場合は、手札を2枚持っているプレイヤーが最初に持っていた手札を渡します。最終的に各プレイヤーの手札が1枚、そして「被害者」が1枚という最初の構成に必ず戻ります。

被害者がいなくなってしまったので新たな被害者を補充…… あれ、犯人お前じゃね?

 1回目の交換が終わったら、2回目の交換に移りましょう。手順は1回目と同じです。……同じですが、勘のいい方は、2回目の交換は違うぞ、とお気づき頂けるかと思います。

 それは1回目の交換を経て手持ちの情報が増えているからです。自分が見たカード2枚はもちろん、見ていないカード3枚も消去法で内容を推測できます。まあ、1回目の交換に成功していれば、という話ではありますが。
 逆に言うと、1回目の交換でバッティングしちゃうと情報が極端に足りない状態になっちゃうんですねー。大ピンチ!
 なので運任せな1回目の交換に比べると、2回目の交換は格段に計算が効きます。結果を予測できるということです。
 で、最強のカードを引き当てるゲームだとこれだけでは情報が足りないんですが、このゲームは負け抜けをなんとか回避するゲームです。4人戦なら手にして危ないカードは@犯人、そして逆転した際のD容疑者。それを避ける道筋だけならなんとか見つかりそうに感じませんか?
 実際この局面になると「ああなるとこうなるからダメで、そっちだと確率的にはこうなって……」みたいな独り言が物凄い増えたり、先ほどカードを交換した相手と視線を交わして苦笑したりと、みんなでウンウン唸る空気感が生まれます。
 弱い手札を抱えているなら、なんとかバッティングを避けて誰かに押し付けてやりましょう。強い手札を持っているなら逆にバッティングを迫ってカード交換を潰してしまうのも手です。ただまあ、首尾よくバッティング狙いが成功して「やった!」と思ったら横からスルーっと手が伸びてきてカード持って行かれてしまうこともままあるんですけど。
 完璧だ、と思って下した選択がご破産になったりも多いです。完全犯罪を目論む犯人の末路のように。そういうハプニング性も楽しむゲームだと思って貰えればいいかなと思います。

 2回目の交換が終わったら手札を公開して先程のルール通りに勝敗を判定します。この時、最後に交換したカードは見ないままカード公開まで通しでやると盛り上がるのでオススメです。

B目撃者がお亡くなりで「逆転」が発生。D容疑者を持つ青のプレイヤーが脱落します

 ざっくりとしたゲームの説明はこんな感じになります。実際シンプル。3人戦、2人戦では若干のルール追加がありますが、基本的な流れは一緒です。
 テンポよくサクサク回してくと変なテンションの上がり方をしていくので慣れてきたら早指しがオススメです。要所要所ではやっぱりじっくり考えたくもなりますけどね。名探偵のポーズで真相を解決してみてください!
posted by 円卓P at 20:08| Comment(0) | 犯人は踊るポーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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