2022年09月27日

「メッシーナ1347」エラッタのお知らせ



 「メッシーナ1347」のルールブックの記述において2箇所の誤りがありましたので下記のように訂正いたします。

◆P9 左列 枠内 火トークン

訂正前:
また、大火トークンを得ることもできます。これを使用してヘックスから疫病駒を取り除く際、隣接するヘックス1つから疫病駒1個を取り除くことができます。

訂正後:
また、大火トークンを得ることもできます。このトークンは火トークン2枚分の価値を持ち、これを使用してヘックスから疫病駒を2個まで取り除くことができます。あるいは、ヘックスから疫病駒1個と隣接するヘックス1つから疫病駒1個を取り除くことができます。


第1〜第4ラウンドでは大火トークン1つで足元のヘックスの疫病駒2個を取り除くことができます。
基本的に大火トークンは火トークン2個分の価値があります。また、足元のヘックスから疫病駒2個を取り除く代わりに、足元のヘックスにある疫病駒1個と隣接するヘックス1つから疫病駒1個を取り除くことができます。

火トークンと大火トークンの使い方をまとめると下記の通りとなります。

第1〜第4ラウンド
・火トークン1つを使い、足元のヘックスの疫病駒1個を取り除く。
・大火トークン1つを使い、足元のヘックスの疫病駒2個を取り除く。
・大火トークン1つを使い、足元のヘックスの疫病駒1個と、隣接するヘックス1つの疫病駒1個を取り除く。

第5〜第6ラウンド
・火トークン2つを使い、足元のヘックスの疫病駒1個を取り除く。
・大火トークン1つを使い、足元のヘックスの疫病駒1個を取り除く。
・大火トークン2つを使い、足元のヘックスの疫病駒1個と、隣接するヘックス1つの疫病駒1個を取り除く。


◆P19 ソロバリアントルール 最終得点計算 3行目
訂正前:
プレイヤーがヘックスを再開発した場合、3 点を得ます。3 ヘックスを再開発した場合は 4点、4ヘックスを再開発した場合は 10点を得ます。

訂正後:
プレイヤーが2ヘックスを再開発した場合、3 点を得ます。3 ヘックスを再開発した場合は 7点、4ヘックスを再開発した場合は 10点を得ます。

※画像の表記が正しい得点となります。


 ご迷惑をおかけして申し訳ありません。プレイの際には上記のように読み替えていただければ幸いです。
posted by 円卓P at 01:21| Comment(0) | マニュアル改訂・エラッタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月21日

「厄介なゲストたち」バリアントルールコンテスト



 先日から数寄ゲームズ通販サイトにて先行販売を始めました「厄介なゲストたち」について、早くも多くの方に遊んでいただいているようでありがたく思います。今回の日本語版の発売をよい機会と捉えまして、プレイヤーの皆様からバリアントルールを公募するコンテストを開催いたします。


1.開催の理由と目的
 「厄介なゲストたち」は、古典的な推理ゲームの構造を現代的にリファインした新世代の推理ゲームです。一方で、ルール上の手続きについては古典作品をなぞったままで、やや洗練度が物足りない面が見受けられます。
 本コンテストでは、プレイヤーの皆様からバリアントルールを公募し、多くの方にこのゲームをより楽しんで貰えることを目指すものです。新世代の推理ゲームにふさわしい洗練された手続きを実現するバリアントルールを期待しています。
 なお、原版版元のMegacorpin Gamesはこのコンテストには一切関与しません。日本語版販売元である数寄ゲームズが主催します。


2.応募方法・〆切
・horiken02000[アットマーク]gmail.comまでテキスト形式のファイルをお送りください。画像の添付など必要な場合は資料をzip形式でまとめてください。ファイルサイズが大きくなる場合は別途アップローダー等をご利用ください。
・メールの題名は「厄介なゲストたちバリアントルール公募」としてください。
・〆切は2022年11月6日23:59とします。

3.発表
 応募総数にもよりますが、2022年12月を予定しております。

4.賞品
 優れたバリアントルールを提案して頂いた応募者には以下の商品を贈呈します。

・優秀賞(若干名)
 以下の賞品の中から受賞者の希望により3点を贈呈

「厄介なゲストたち」日本語版
「惑星Xの探索」日本語版
「ScandalOh!」英語版(厄介なゲストたち作者の新作・和訳なし)
「Dinodocus」英語版(ミニゴルフデザイナー作者の新作・和訳なし)
「Wildcatters」英語版(和訳なし)

・佳作(若干名)
 以下の賞品の中から受賞者の希望により2点を贈呈

「厄介なゲストたち」日本語版
「惑星Xの探索」日本語版
「ScandalOh!」英語版(厄介なゲストたち作者の新作・和訳なし)
「Dinodocus」英語版(ミニゴルフデザイナー作者の新作・和訳なし)


4.審査基準
 このコンテストで公募するバリアントルールは「より手軽に、スピーディに、ストレスなく遊べるバリアントルール」となります。審査基準の重みづけについては下記の通りとなります。

・上記の通り、遊びやすさ向上、テンポ向上、ストレス軽減を実現したものを高く評価します。
・追加のコンポーネントが少ないものを評価します。
・同じ効能を持つバリアントであれば、処理が簡潔なものを評価します。
・紳士協定、プレイヤーの理性、良心に負うものは評価が低いです。
・原版からのバランス保持にはあまり重きを置きません。バランスを気にする人はそもそもバリアントルールを利用しないためです。
・記述例に沿っているかどうかはあまり重きを置きません。でも、読みやすい方が嬉しいです。

5.記入事項

・名前(ペンネーム、ハンドルネーム可。WEB上で発表可能なもの)
・メールアドレス
・バリアントルール名
・概要
・対応人数
・バリアントルール内容

 以下に記述例を示します。必ずしもこの通りに記述する必要はありませんが、書式を揃えて頂けると審査側としては適切に解釈しやすいです。[※]で注意事項を示します。
 実際にゲームでも利用できるバリアントルールとなっていますので、応募するしないに関わらず興味のある方は試してみてください。


・名前:円卓P
・メールアドレス:horiken02000[アットマーク]gmail.com

・バリアントルール名:手札枚数変更バリアント

・概要
[※必ずしも書く必要はないですが、制作の意図等があればお書きください。]

 捨札を増やすことで、特定のカードが手札に留まり続けるのを防ぎ、手札交換のストレスを抑えます。また、デッキの回転速度を上げて、公開情報が増えやすくなることを狙っています。引き運が強まることへのカウンターバランスとして手札枚数を減らしています。

・対応人数:3〜8人
[※特に指定がなければ3-8人用とみなします(2人用ルールは元からバリアントがあるため)]

・バリアントルール内容

 下記のとおりにルールの変更を行います。

◆P6 準備 第4項
変更前:
• 山札をよく混ぜて各プレイヤーに6枚ずつ配ります。

変更後:
• 山札をよく混ぜて各プレイヤーに5枚ずつ配ります。


◆P10 捨札フェイズ 1行目
変更前:
ゲームに参加しているプレイヤーは手札が 3 枚になるまでカードを捨ててください。

変更後:
ゲームに参加しているプレイヤーは手札が 1 枚になるまでカードを捨ててください。


◆P10 捨札フェイズ 7行目
変更前:
新たなスタートプレイヤーは、引き続きゲームに参加しているプレイヤー全員に、手札が 6 枚になるようにカードを配ってください。

変更後:
新たなスタートプレイヤーは、引き続きゲームに参加しているプレイヤー全員に、手札が 5 枚になるようにカードを配ってください。
posted by 円卓P at 12:37| Comment(0) | 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月02日

ゲーム紹介「厄介なゲストたち」



 数寄ゲームズは1000回遊べる推理ゲームの最新機軸「厄介なゲストたち」を販売します。プレイ人数1-8人、対象年齢12歳以上、プレイ時間45-75分で、小売希望価格は税込5940円となります。


 数寄ゲームズ通販サイトにて9月6日より予約開始、9月14日より先行発売を始めます。その後、全国のボードゲームショップさんへのご案内、流通を予定しております。




 「厄介なゲストたち」は、1946年に発売された古典推理ゲーム「Cluedo」の系譜を組む推理ゲームです。「Cluedo」は容疑者、凶器、犯行現場のカードの束からそれぞれ1枚を秘密裏に引いて伏せることで「事件」を作り、その事件の真相を明らかにすることをプレイヤーが目指すという骨組みのゲームです。

 「厄介なゲストたち」ではこの骨組みがさらに拡張され、プレイヤーは事件の犯人、凶器、動機、そして共犯者の有無とその動機までもを突き止めなければなりません。


 しかも事件は単純なカードの順列組み合わせから形作られるのではなく、243枚のカードから特定の組み合わせで選ばれた70枚のカードの組み合わせによって作られるのです。「ブリリアントデッキシステム」と名付けられたこの独特なシステムは、素直に「どうやって作ってるんや!?」と驚かされる仕組みになっています。







 ゲームの流れについては文章を書くことのプロであるところの我孫子武丸先生が紹介記事をしたためてくださったので、そちらをご覧頂ければと思います。ぼくがダラダラと書き連ねるよりも断然読みやすい!


 Awkward Guests(厄介なゲストたち)
 https://note.com/abikotakemaru/n/n583030a3fcfe


 こちらは以前に販売した和訳付き英語版の紹介なので、用語等は日本語版とは異なる箇所がありますが、ゲームの流れに違いはありません。


 ちなみに我孫子先生には「厄介なゲストたち」の制作にひとかたならぬご協力を頂いておりまして、以前入荷した和訳付き英語版では用語の選定を監修をお願いし、今回の日本語版ではキャラクター造形、背景設定についてもお力添えを頂いております。

 「厄介なゲストたち」のキャラクターは見た目通りのコッテコテなバタ臭さなので、人物設定も原文では日本人にとってちょっと馴染みのない要素が散見されたのですが、そこを古典推理小説に見合った重みと胡散臭さを保たせつつ、日本人にもわかりやすいように整えて頂いた形になります。この辺りはさすが本職のバランス感覚で、硬軟の取り方がなかなか難しいところをうまくやって頂きました。


◆コンボ。ガチャ運。カードゲームの快感を備えた推理ゲーム

 さて、このゲームならではの魅力として「実際に推理してる感が強い」という点が挙げられます。やっていることは古典的な推理ゲームと同じ消去法ではあるのですが、それらと比較して真相に至るための道筋がいくつもあるというか、同じ事件に取り組んだプレイヤー同士でも、それぞれが違うアプローチで真相解明に近づいていくという辺りがこのゲームのユニークなポイントであると言えます。



 これを違うゲームで例えると、「TCGで即死コンボデッキを完成させるゲーム」という例え方ができるんではないか、とこっそり思っています。そのコンボを組み上げた瞬間に勝ちが確定するような強力なコンボ。しかしそのコンボを完成させるためには様々なカードを組み合わせなければならない。そんなイメージです。

 で、最終的な即死コンボは決まっているものの、コンボパーツの組み合わせパターンがデッキの中に無数にあり、プレイヤーによって「今回行けそうなコンボはこの流れだ!」というのが異なる、というような感じ。

 すげえ昔のM:tG話で申し訳ないのですが、停滞/Stasisを維持するために吠えたける鉱山/Howling Mineを使うのか、資源の浪費/Squandered Resourcesを使うのか、時エイトグ/Chronatogを使うのか、まあ、カウンターとかライブラリー制御とか色々なパーツが全部デッキに入ってるから、どれが早く完成しそうかは流れを見て判断してね、みたいな。


 また、「カード70枚で構成されている事件のデッキ」というのが実にうまい作りなのです。このカード枚数は、この手の推理ゲームとしては、べらぼうに多い枚数です。


 例えば「Cluedo」なんかは6人の容疑者、6つの凶器、9つの部屋を示す21枚のカードから、最初に除かれた3枚のカードを推理するゲームです。真相を解明するには残り18枚のカードを見る必要があります。

 「厄介なゲストたち」は1回のゲームで「Cluedo」の3倍以上のカードを使うゲームなのですが、全部のカードを見る必要はありません。難易度にもよりますが、70枚のうち半分くらいを見れば真相に辿り着くようにできています。事件の真相に辿り着くカードの組み合わせがデッキの中に何パターンも用意されているという感じです。

 つまり、カード1枚辺りの情報の重みが他のゲームに比べて軽いため、カードドローの回数を増やせるというゲーム体験上の利点があります。

 「カードを引く」「ダイスを振る」と言った運試し、ギャンブル、ガチャはもうそれだけで単純に強烈な快感なのです。「厄介なゲストたち」は他のゲームに比して多量のカードを投入することで情報を断片化し、ガチャの回数を増やし、快感を得られる回数を増やすとともに、プレイヤーごとのアタリ・ハズレにも豊富なバリエーションを持たせています。

 「厄介なゲストたち」は、まさに見出しの通りに「カードゲームの快感を備えた推理ゲーム」なのです。楽しさのタネはなんぞや、という観点から見た場合、カードドローの回数が圧倒的に多い点が従来の推理ゲームと大きく異なる点と言えましょう。



 さて、このように「厄介なゲストたち」は、構造自体は実にユニークで、素晴らしいゲーム理論を実現しているものの、肝心のカード引き、カード分配の部分には「Cluedo」からの進化があまりなく、ここが体験として若干惜しい部分とも言えます。対戦相手に情報を与えない立ち回りは「Cluedo」くらいシンプルなゲームであればゲームテクニックとして成り立つのですが、いかんせんこのゲームくらい情報が複雑化するとストレスが先立ちやすい面があります。もっと素直に快感に寄せてよいのではないかなと個人的には思います。


 優れた仕組みの多いゲームなだけにこの点だけは惜しいなー、と思うので、このモヤモヤを解決すべく、今回はバリアントルールコンテストを開催しようと思っています。よりゲームをクイックにカジュアルに遊べるバリアントルールを公募して、数寄ゲームズ公認バリアントとして公開するという考えです。

 コンテストの要綱は後日告知させて頂きたいと思います。英語版を持ってるんだけど日本語版を買い直すにはちょっと……という方向けに日本語版製品を賞品でご用意させていただく他、入賞者にはちょっと面白い賞品を贈呈させていただく予定です。


◆これぞ古典の超進化。1000回遊べる推理ゲーム

 さて、「厄介なゲストたち」のルールブックには30件以上の事件が掲載されていて、これを遊びきるだけでも一苦労なのですが、対応の専用アプリ(日本語化されてます!)を利用することで何千何万という事件をランダム生成して、遊ぶこともできます。最近はマーダーミステリーや脱出ゲームのように練り上げられた謎やシナリオを遊ぶ1回限りのゲームも人気ですが、それらとは異なり、このゲームではランダム生成された様々な事件シナリオを心ゆくまで遊べる点が大きく異なります。言わばシナリオやギミックを練り込んだ本格RPGとランダム生成されたダンジョンを練り歩くローグライクRPGの違いとでも言いましょうか。



 そう言えば、「厄介なゲストたち」の「1000回遊べる推理ゲーム」というキャッチフレーズは、まさにローグライクRPGの「トルネコの大冒険」でダンジョンがランダム生成されるように、事件が無数にランダム生成されるところをイメージしています。それで今気づいたんですが、「トルネコの大冒険」は我孫子先生がシナリオを担当した「かまいたちの夜」と同じチュンソフトなので、これはチュンソフト繋がりで脳内から這い出てきたフレーズなのかもしれません……


 少し長くボードゲームを遊んでいる人には驚かれるかもしれないのですが、店頭でお客さんから「四人の容疑者」について「これって1回だけしか遊べないゲームですか?」と聞かれることって少なくないんですよね。これはそうしたシナリオタイプのゲームが最近大いに盛り上がっていることから来るものでしょう。

 「Cluedo」系譜の推理ゲーム、「四人の容疑者」もそうですし、「スルース」「ブラックウィーン」「カテリーナの陰謀」、新しいところでは「クリプティッド」「惑星Xの探索」もこのグループと言っていいでしょうか、そうしたゲームを知っている人であれば、「1000回遊べる推理ゲーム」という惹句は「今更何を言ってるのか」と思われるかもしれないのですが、シナリオタイプの推理ゲームとは違う文脈、系譜のゲームなんだよ、ということをここで今改めて強く宣言しておきたいなということで、このように表現しております。ちょうどのこの辺りも「トルネコの大冒険」で、ローグライクという概念がまったく浸透していなかった日本で、どのようにローグライクを紹介するかで腐心したという当時の話に通じるものがあるようなないような……


◆ソロプレイもオススメ。秋の夜長に推理ゲーム

 また、このゲームの推しポイントとして、専用アプリを使ったソロプレイも実はかなりのオススメです。こうした推理ゲームって原理的に人数が必要なのですが、そうしたボトルネックさえもアプリの導入によって解決されているのは一つの革命なんではないかと思います。かがくのちからってすげー!

 安楽椅子探偵のように、ゆったりと心ゆくまで自分の推理に没頭できるのはソロプレイならではの特権と言いますか、比較的長考気味な自分にとってはマイペースに遊べるのはマルチプレイゲームとはまた違った楽しさがあります。


 ソロプレイについての詳しい遊び方は、こちらの記事で紹介しております。

 「Awkward Guests / 厄介なゲストたち」ソロプレイの遊び方
 http://sukigames.seesaa.net/article/477481314.html

 こちらは和訳付き英語版を販売した際に書いたものなので、アプリ画面も英語ですが、現在はアプリも日本語化されていますので相当遊びやすくなっています。UIもアップデートで若干変わっています。


 カードの準備と片づけがやや面倒くさいのが難点ではありますが、自分の持っていない情報をいかにアプリから引き出すか、質問の仕方にテクニックがありますので、色々と試して頂ければと思います。


◆唯一無二の推理ゲームをぜひ

 ということで、「厄介なゲストたち」は様々なユニークな長所を備えた推理ゲームです。このゲームが発売された2016年であれば、文句なしに推理ゲームの最新鋭と言えたのですが、それから6年が経ち、後継作としてより洗練された同作者の「ScandalOh!」が発売されたり、細々としたセットアップを完全にアプリに任せてプレイアビリティを向上させた「惑星Xの探索」といったゲームも生まれ、このゲームの先進性は若干過去のものとなりつつはあります。

 しかしながら、洋館での殺人事件というベタベタな推理小説テーマのゲームとしては今なお「厄介なゲストたち」は唯一無二の存在ではあります。マーダーミステリーなどが流行るところからも分かる通りに、日本人は推理テーマが殊の外好みです。

 名探偵コナンなんかは今や国民的マンガ、アニメですしね。まあ、わしらが子供の頃はコナンと言ったら未来少年か蛮人だったのじゃが…… と言うか、今回の記事は昔話が多すぎますね!

 駄話は置いといて、そういう意味でもこのゲームは広く愛されるゲームなのではないかと思います。英語版でも何度か遊んだのですが、今回の日本語版を改めて遊んでみるとやっぱり面白いゲームだなあ(あと日本語版は遊びやすいなあ)と思わされたので、ぜひ多くの方に触れて頂きたいと思います。


 あと、数寄ゲームズ通販サイトにて販売する「厄介なゲストたち」日本語版にはゲームの手助けとなる「推理の手引きシート8枚」を同梱いたします。ルールブックからは読み解きにくい細かいゲームの仕様についての補足を記したシートで、初めてこのゲームを遊ぶ際に落としやすい情報を記しています。

 ルール自体はさほど難しいことは書いてないんですけどね。ゲームの細かい仕様が読み取りづらいと言いますか。



 シート自体は印刷可能なPDFファイルを後日公開しますので、数寄ゲームズ通販サイト以外で購入される方でも入手できます。手作りなのでデザイン的な部分は目を瞑って貰えれば幸いです!


厄介なゲストたち(2022/原版は2016)

プレイ人数:1-8人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:45-75分

ゲームデザイン:Ron Gonzalo García
アートワーク:Samuel Gonzalo García, Laura Medina Solera
出版社:Megacorpin Games / 数寄ゲームズ

小売希望価格:5940円(税込)
posted by 円卓P at 12:20| Comment(0) | ゲーム紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月01日

ゲーム紹介「メッシーナ1347」



 数寄ゲームズはデリシャスゲームズのワーカープレイスメントゲーム「メッシーナ1347」を販売します。プレイ人数1-4人、対象年齢12歳以上、プレイ時間60-140分で、小売希望価格は税込8800円となります。


 数寄ゲームズ通販サイトにて9月6日より予約開始、9月14日より先行発売を始めます。その後、全国のボードゲームショップさんへのご案内、流通を予定しております。



 「メッシーナ1347」は、「アンダーウォーターシティーズ」「プラハ 王国の首都」「パルサー2849」など優れたゲーマーズゲームの作者として知られるVladimír Suchýと、これがデビュー作となる新鋭Raúl Fernández Aparicioがタッグを組んで送り出すワーカープレイスメントです。プレイヤーはシチリア島北部にある都市メッシーナにおいて有力な貴族となり、蔓延する黒死病の脅威と戦い、街の復興に尽力にします。

 舞台こそ時代も距離も遠く離れた場所の出来事を描いた作品ではありますが、新型コロナウィルスという未曾有の疫病と今まさに対面している私達にとって、災害とも言えるほどの疫病との戦いというテーマは極めて身近で刺激的な設定と言えましょう。



 ちなみに歴史的にも黒死病の大流行が始まった年である1347年は「いざ死なせまいメッシーナ」と語呂合わせで覚えていただければと思います。世界史のテストにぜひお役立てください!


◆名作請負人スヒィさんの新たな挑戦は、共作!

 「コードネーム」や「スルー・ジ・エイジス」、最近では「アルナックの失われし遺跡」などで知られるチェコゲームズエディション(CGE)。そこで「パルサー2849」や「おかしな遺言」などのタイトルをデザインしていたウラジミール・スヒィが独立し、個人出版社であるデリシャスゲームズを立ち上げたのは5年前の2017年になります。

 そこからスヒィさんは「アンダーウォーターシティーズ」でCGE時代に垣間見せたデザインセンスが本物であることを証明し、デリシャスゲームズの三作目として自身の生まれ故郷から名を取った「プラハ 王国の首都」を発表し、これまた高い評価を得ることに成功しました。


 タイトルからも分かる通りに「プラハ 王国の首都」はスヒィさんにとってまさに乾坤一擲の一作。「果たして次の一手は!?」と注目が集まっていたところ、繰り出してきたのが今作の「メッシーナ1347」ということになります。

 今回スヒィさんが選んだのは共作という新たな挑戦。今回の「メッシーナ1347」はスヒィさんの単独作ではなく、これがデビュー作となるラウル・フェルナンデス・アパリシオとの共同作業になります。

 CGE時代から通してもスヒィさんは共作という形でゲームを出版したことはなかったため「スヒィさんがメインなのか、サブなのか?」「CGEはディベロップに定評があるが、スヒィさん自身のディベロップ力はどうなのか?」「一体どんなゲームができあがるのか?」と、ぼく個人としても様々な興味が湧き上がったものです。

 BGGに寄稿されたデザイナーダイアリーによると、テーマの選択に始まりゲームのコンセプトの大部分はアパリシオによって組み上げられたもので、ゲーマーズゲームとしての調整をスヒィさんが行うという役割分担が行われていたようです。

「メッシーナ1347」のデザイナーダイアリー(英語)
https://boardgamegeek.com/blogpost/122130/designer-diary-messina-1347

 実際に遊んでみると、その仕上がりはデリシャスゲームズ諸作に通じる上品で充実度の高い一品。しかしながら、「アンダーウォーターシティーズ」「プラハ 王国の首都」に比べてより引き締まった硬質な触感もあり、このタイトさにアパリシオの作風が出ているのかもしれません。スヒィさんだけだともう少し揺らぎを持たせるのではないか、という箇所がビシッと固められていて、歯応えを楽しませる方向に寄せているように思います。


 スヒィさん特有のデベロップ、例えば各要素のコンボ性や時代IとIIに分けたコンポーネント構成、タイルのめくり運の緩和、最終得点ボーナスの掛け算など、「らしさ」は随所に見られます。一方でこれまでのデリシャスゲームズ諸作に比べてアドリブ性よりも計画性を重視した作りとなっていて、ゲーマーズゲームを好む人にはむしろこの実直さが好まれるように思いますね。ここがアパリシオらしさ、なのかなあ。

 アパリシオの一番の仕事はテーマ選定で、流行病の蔓延した都市とそれに関わる人々の姿を描き出すことで、独特のプレイフィールやメッセージ性を生み出しています。オチから言うと「なんか思ってたんと違う!」なんですが、今の時代にも通じる実に風刺的な味わいのテーマ性を生み出しています。

 基本的にスヒィさんはユーロ畑のシステムモンスターなので、ゲームのテーマ付けにはそれほど興味がない人ではあると思います。そんなスヒィさんの諸作の中で唯一テーマ性から興味を惹かせてくれるゲームが「おかしな遺言」なのですが、このゲームも「おかしな遺言」に並ぶテーマとシステムの結びつきが強いゲームなのではないかと考えています。


 それは一体どういうことなのか? その辺りをテーマから深く掘り下げていきましょう。


◆メッシーナの街から市民を救助せよ! ……救助とは?

 さて、繰り返しになりますが、このゲームは、黒死病の蔓延したメッシーナの街から市民を救い出し、荒廃した街を再興するテーマのゲームです。死と再生と言いますか、一度は滅び、そして復活に至る物語がラウンドの流れに沿って展開されます。



 このゲームはワーカープレイスメントで〜、最初にワーカーを3つ持ってるんだけど最大で5つ持てて〜、アクションスペースがランダムに配置されてて遠くのアクションを実行するには余計なコストがかかって〜、ラウンドごとの手番順は様々なトラックの進み具合で決まってて〜、などなど、細かい仕様を言い出したらキリがないので、その辺のゲーム的な仕様説明は割愛します!

 いや、この辺の工夫の数々を語るのはゲーム好きとして楽しいところではあるんですけども、逆にゲーム好きにしか伝わらない「細かすぎて伝わらないモノマネ」みたいになるので、どこかの機会で語れたらいいなあと思っています。というか、一回書き出してみたらあまりに膨大すぎたのでザックリ除きました。ルールブックに書いてあるので読んでください!


 様々な要素の渦巻く本作において、一番のポイントは何か!? 端的にそれをお伝えするとなると、それはメッシーナの街で救出する「市民」の扱いにあるのではないか、と考えました。

 このゲームにおける「市民」は言わばリソースの一種で、様々な使い道…… いや、利用法…… 違うか、処遇……? ダメだ、どんな言葉を選んでもアレな感じになってしまう…… ともかく、市民を助けることは自分にも利があるのです。


 このゲームでは選択したアクションスペースに市民がいた場合、市民を救助して自領に避難させることができます。今やメッシーナの街は黒死病が蔓延し、壊滅の危機に瀕しているのです!

 自領に避難させた市民には、幾つかの配置の選択肢があります。1つは個人ボードの各マスに配置することで監督アクションと呼ばれるアクションを起動する「鍵」にできます。もう1つは建設した作業所に配置することで、その作業所から収入を得ることができるようになります。どちらにしても、市民はプレイヤーに利益をもたらしてくれる存在なのです。もしかして拉致では?



 また、市民には「職人」「修道女」「貴族」の3種があり、種類によって配置できる区画が異なっていたり、働ける作業所が異なっています。そのため、自分にとって必要な市民の種類はどれかを考えることが重要です。命の選別では?


 こうして一度は自領に保護した市民は、ゲーム後半にメッシーナの街の再開発のために旅立っていきます。……テーマ的な表現としてはそんな感じなんですが、プレイヤー目線的には市民(と様々なリソース)を支払うことで大量得点を獲得できる塩梅です。市民から利益をチュウチュウするか、得点を得るかが悩ましい!(人として最低のセリフ)




 さて、こうした市民の中には運悪く疫病に罹患してしまった人もいます。市民を救助する際にアクションスペースに疫病駒がある場合、その人はすでに疫病に罹患済みなのです。

 しかし、ご安心ください。プレイヤーは慈悲深い貴族ですゆえ、病気の有無なく、別け隔てなく市民を自領に避難させます。貴族様あったけえ……

 しかしながら、疫病の蔓延を防ぐため、やむを得ないのですが、病気の市民は隔離小屋に配置する処置を取らせて頂きます。隔離小屋に配置された病気の市民は2ラウンド後には健康を取り戻し、他の市民と同様に区画に配置したり、作業所で働けるようになります。回復おめでとうございます。


 隔離小屋まで来れば一安心ですね。じゃあ、健康になるまでの2ラウンドの間、働いてもらいましょう。


 なんと、このゲームには隔離小屋の改善という要素があり、改善された隔離小屋は、病気の市民を配置することで作業所と同様に収入を生み出すのです。鬼の所業では?




 ちなみに2ラウンド後、市民が健康になると隔離小屋は働き手を失い、収入を生み出さなくなってしまいます。健康な市民を隔離小屋に留め置くことなどできないのです! そりゃもう人道的な観点から!

 そのため、隔離小屋の新たな働き手はメッシーナの街から補充してこなければなりません。もはや救助と経営の主客が転倒しておる……

 ゲーム中のプレイヤーは「健康な職人はいらん。病気の修道女が欲しい」などと常時口走っているため、まるで新手の貧困ビジネスのようです。

 いえ、しかしこれもまたメッシーナの再興のためなのです。得られた収入はいずれメッシーナの再開発費用として還元され、そしてプレイヤーは得点という名の名誉を得るのですから。Win-Winということですよ。

 ちなみにアクションスペース上で疫病駒と一緒に置かれた市民はラウンド終了時にゲームから取り除かれてしまいます。抽象的な死の表現ですね。ですので、救助は立派な人助けなのです。


 ということで、ツッコミどころは多いのですが、このゲームにおいて、様々な利益をもたらす市民の救助はプレイヤーにとって極めて重要な選択なのです。果たして自分にとって必要なのは、職人なのか、修道女なのか、貴族なのか、その中でさらに健康な人なのか、病気の人なのか、深く検討する局面が訪れます。


◆決してイロモノではない、硬質なワーカープレイスメント

 とまあ、ゲームシステムとテーマの関係性から読み取るに、このゲームはこういうメッセージのゲームだよね、と解釈してはいるのですが、ゲームそのものはテーマ先行のイロモノでは決してなく、数寄者が唸る本格的なワーカープレイスメントです。

 先程も少し触れたのですが「アンダーウォーターシティーズ」や「プラハ 王国の首都」より運要素を削ってシュッとさせた印象さえあります。例えば、ぼくは「プラハ 王国の首都」の最終得点タイルのガチャが苦手なのですが、「メッシーナ1347」ではそうした最終得点の掛け算は最初から提示されていますし、プレイヤー同士で奪い合うこともありません。インタラクションを持たせるところと、そうでないところの境界線の引き方がかなりぼく好みというか、日本人好みな感じではないかと思います。


 また、基幹のワーカープレイスメント部分も、1つのアクション選択で、アクション自体の選択は元より、先程の市民の選択や、疫病駒に対する対処など、考えることは無数にあり、一手が実に悩まし楽しいゲームです。とは言え、この部分にさほど突飛なアイディアを盛り込むようなことはしていないため、デリシャスゲームズとしてはスッキリとした部類のゲームかと思います。

 6ラウンドでワーカーが3個、途中でワーカーが増えたり減ったりするので、トータルでは手数は20手番前後になるのではないかと思います。手数が少ないと1手辺りが重くなりますし、多すぎると間延びしやすくなるので、ちょうどいい塩梅ですね。


 ビジュアルも含めてゲーム的な見どころとしては、プレイヤーボードの曼荼羅じみたデザインが挙げられるでしょうか。先程少し触れた避難した市民を配置する区画というのがこれで、茶色が職人、緑が貴族、青が修道女を配置できる区画と決まっています。この時代は厳密に居住地が分かれていたのですね(というテーマ性から来るものなのでしょうか)。



 このプレイヤーボードでは、中央に配置されている「監督駒」が前進することで、隣接するアクションを発動させることができます。ただし、発動には条件として市民が配置されている必要があるため、まずは市民を配置して、その後監督を前進させる、という手順を踏まなければ無駄アクションになってしまいます。

 また、監督駒は裏返すことで「改善」し、より効率的にアクションを発動させることもできます。なので「監督駒を動かして利益を得たい! でも、その前に監督駒を改善したい! でもそのためには別のアクションを先にやらなきゃならない!」といった感じの悶えるマネジメント要素が当然のようにあるワケですね。



 そうして得た様々なアクションによって別のアクションが発動し〜、といったコンボ性は今回も健在で、これをやってこれを得てこれを取ってこれを貰う、といったズルくさい動きをしてると、あー、スヒィさんのゲームを遊んでるなーという感覚になります。

 資源のやりくりはシビアですし、手数は慢性的に足りないですし、ラウンド跨ぎの収入はガバッと入ってきますし、かと思えばその資源も一瞬で枯渇してしまうしで、その辺のトータルとしての味わいがやっぱりスヒィさんなんですよね。


 こういう個人ボードのデザインでワクワクする人とか、あとはセットアップでランダム配置のメッシーナの街を作るモジュラーボードでワクワクする人には、このゲームは絶対に肌に合うと思います。一方でカードを引いたりダイスを振ったりするようなインスタントに盛り上がる運要素はあまりないので、そういったものを求める方には向かないとは思います。



 同じデリシャスゲームズでも「アンダーウォーターシティーズ」なんかはカード引きガチャ要素での一喜一憂が強いゲームですけども、逆にそこにストレスを感じる人は「メッシーナ1347」のドライさこそが肌に合うかもしれません。


◆新人の創意を職人が鍛える、理想的な二人三脚

 ということで、「メッシーナ1347」は、新人アパリシオのアイディアを存分に活かしつつゲーマーズゲーム職人スヒィさんの仕上げの見事さを味わうことができ、放埒ながら極めて完成度の高い一作と言えましょう。


 控えめに言っても箱絵は地味…… 明度の低い絵柄ですし、テーマも相まってとにかく陰鬱な雰囲気なんですけども、その裏に隠されたメッセージ性が刺激的というか風刺的で、一風変わったテーマが好きな人にもオススメしたいゲームです。同じシステムでもこれが現代を舞台にしたゲームだったら相当エグい光景だったと思いますよ。


 正直なところ、こういうテーマのゲームって「パンデミック」の例を持ち出すまでもなく、疫病の怖さ、強大さ、人を選ばない無慈悲さ、みたいなところを描き出すものだと思うのですが、このゲームの疫病は正直そこまでインパクトがないというか、システム的には体の良い得点源という扱いなので、相対的に「本当に怖いのは疫病ではなく人間なのではないか?」というメッセージになっているのが愉快なところです。

 これが意図したものなのかどうなのかはわからないのですが、新型コロナウィルスが2020年から本格的に流行してからはや2年半以上が過ぎ、確かにそういう見方もあるのかもしれないなー、と思わせるに至る…… いや、なんだか、それも困ったものではあるのですが、そういう機会にもなるゲームなような気がします。


 人によって、真面目にも不真面目にも捉えることのできる解釈の広さはスヒィさん個人からはなかなか出てこなかったと思うので、この2人のケミストリーは結果としてよい出会いだったのではないかと思います。

 すでに発表されている今年のエッセン新作「Woodcraft」も「メッシーナ1347」と同様にスヒィさんと新人デザイナーのコラボレーションという形になるため、スヒィさんのディベロップ力の一端をぜひこのゲームから感じ取っていただければと思います。


 ちなみにデリシャスゲームズのゲームではお馴染みのバリアントルールやソロゲームバリアントもあります。

 バリアントルールでは各プレイヤーに配布される個人ボードが非対称となり、それぞれ異なる得点獲得手段を得たり、追加の得点方法が増えたりします。あとはラウンド毎のスタプレの決め方が変わったりするんですけども、この決め方の捻りが独特で面白いんですよね。今回の記事では説明を割愛したんですけども、スタプレを取るべきか取らざるべきかジレンマが増えているので、かなりの好きポイントです。


 ソロバリアントは対戦相手が邪魔してくるなかで目標点を目指すタイプのソロゲームです。仮想プレイヤー専用のタイルをランダムで引き、そこに書かれているアクションスペースが使えなくなってしまう、という感じです。


 あと、どうでもいい話ですけども、箱の芯材がめちゃくちゃ分厚いです。マジでこれまで見たことのないような分厚さで、芯材分厚さコンテスト優勝間違いなし。

 今回の日本語版は中国で印刷されていて、英語版とは印刷工場が違うんですね。サンプルとして貰った英語版初版と比べても全然違う分厚さ。印刷品質はめちゃ良いです。そこまで内容物が詰まっているのか、重いのか、と言われるとそこまでではないんですけども。


メッシーナ1347(2022/原版は2021)

プレイ人数:1-4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:60-140分

ゲームデザイン:Raúl Fernández Aparicio, Vladimír Suchý
アートワーク:Michal Peichl
出版社:Delicious Games / 数寄ゲームズ

小売希望価格:8800円(税込)
ラベル:メッシーナ1347
posted by 円卓P at 11:09| Comment(0) | ゲーム紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする